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GLP-1ダイエット完全ガイド |効果・副作用・費用・薬の種類まで解説

GLP-1ダイエットの仕組み・効果・副作用・費用・保険適用・薬の種類(ウゴービ・ゼップバウンド)まで、医療情報をもとに徹底解説した総合ガイドです。

医療監修

肥満症・代謝疾患領域の医療情報について、 医療ガイドラインおよび医学論文を参考に編集しています。

本記事は肥満症治療に関する医療情報を提供するものです。 GLP-1受容体作動薬などの薬剤には副作用やリスクがあります。 治療効果には個人差があり、すべての方に同じ結果が得られるわけではありません。 詳細は医師にご相談ください。

公開日: 2025-01-15

最終更新日: 2026-03-18

医療監修日: 2026-03-18

GLP-1ダイエットとは

GLP-1ダイエットとは、GLP-1受容体作動薬という医薬品を使って食欲を医学的に抑制し、体重を減らす肥満症治療法です。

GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)は食事後に小腸から分泌される天然のホルモンで、食欲を抑え、満腹感を持続させ、血糖値を調整する働きがあります。GLP-1受容体作動薬はこのホルモンの働きを薬理的に強化・延長させます。

自己判断で行う食事制限や運動とは異なり、医師の診察と処方が必要な医療行為です。肥満症の治療として厚生労働省が承認した薬剤を使用するため、一定の条件を満たす場合は公的医療保険が適用されます。

GLP-1ダイエットの概要についてはGLP-1ダイエットとはもあわせてご覧ください。

GLP-1ダイエットの仕組み

GLP-1受容体作動薬は、以下の複数のメカニズムで体重減少を促します。

  • 食欲の抑制:脳の視床下部に作用し、食欲を調節するシグナルを調整します。食べたいという欲求が自然に減少します。
  • 満腹感の持続:胃の内容物の排出速度を遅らせることで、少量の食事でも長時間満腹感が続きます。
  • 血糖値のコントロール:インスリン分泌を促進し、グルカゴン分泌を抑制することで食後の血糖スパイクを抑えます。
  • 内臓脂肪の減少:体重減少に伴い、健康リスクの高い内臓脂肪が優先的に減少することが報告されています。

これらの作用が複合的に働くことで、無理な食事制限をせずとも自然と摂取カロリーが減り、体重が減少します。薬の効果は投与中に持続し、中止後は徐々に元の状態に戻ることが知られています。

GLP-1ダイエットの効果

大規模な臨床試験において、GLP-1受容体作動薬は生活習慣改善との組み合わせで、以下の体重減少効果が報告されています。

  • ウゴービ(セマグルチド):平均約15%の体重減少(STEP試験)
  • ゼップバウンド(チルゼパチド):平均約15〜22%の体重減少(SURMOUNT-1試験)

体重100kgの方であれば、15〜22kgの減量に相当します。これはカロリー制限のみの従来治療と比較して、著しく高い効果です。

体重減少に加えて、以下の健康指標の改善も報告されています。

  • ・血圧の低下
  • ・LDLコレステロール(悪玉)の低下
  • ・血糖コントロールの改善(HbA1c低下)
  • ・心血管イベントリスクの低減(セマグルチドにおいて報告)

ただし、効果には個人差があり、生活習慣改善(食事・運動)との併用が重要です。

GLP-1ダイエットの副作用

GLP-1受容体作動薬の副作用の多くは消化器系に集中しています。主な副作用は以下のとおりです。

  • 吐き気・嘔吐:最も多く報告される副作用。投与開始初期に起こりやすく、用量を段階的に増やすことで軽減します。
  • 下痢・便秘:胃腸の動きが変化することで生じます。
  • 腹部不快感・膨満感:胃の排出が遅くなることに伴います。
  • 食欲低下:治療効果でもありますが、過度になると栄養不足のリスクがあります。

これらの消化器症状は多くの場合、投与開始から数週間以内に改善します。重篤な副作用として、急性膵炎・胆嚢炎・胆石症などがまれに報告されており、腹痛が続く場合は速やかに医療機関を受診してください。

また、甲状腺腫瘍との関連が動物実験で指摘されているため、甲状腺疾患の既往がある方は使用前に必ず医師に伝えてください。

副作用を最小限にするため、自己判断で用量を変更せず、必ず医師の指示に従って使用してください。

GLP-1ダイエットの薬の種類

日本で肥満症治療薬として保険承認されているGLP-1系薬剤は主に2種類です。それぞれ作用機序と効果に違いがあります。

ウゴービ(セマグルチド)

ウゴービはノボ ノルディスク社が開発したGLP-1受容体作動薬で、有効成分はセマグルチドです。

  • 作用機序:GLP-1受容体のみに作用
  • 投与方法:週1回の皮下注射
  • 体重減少効果:平均約15%(STEP試験)
  • 日本承認:2023年(保険収載:2024年2月)

国内初の肥満症治療GLP-1製剤として承認され、心血管疾患リスク低減効果も大規模試験(SELECT試験)で示されています。

詳しくはウゴービとはをご覧ください。

ゼップバウンド(チルゼパチド)

ゼップバウンドはイーライリリー社が開発したGIP/GLP-1受容体デュアル作動薬で、有効成分はチルゼパチドです。

  • 作用機序:GLP-1受容体とGIP受容体の両方に作用
  • 投与方法:週1回の皮下注射
  • 体重減少効果:平均約15〜22%(SURMOUNT-1試験)
  • 日本承認:2024年

GLP-1とGIPの2つのホルモン受容体に作用するデュアル作動薬として、ウゴービを上回る体重減少効果が報告されています。投与量(5mg/10mg/15mg)に応じて効果が高まります。

詳しくはゼップバウンドとはをご覧ください。

GLP-1ダイエットの費用

費用は保険適用か自由診療かによって大きく異なります。

保険適用の場合(3割負担の目安)

  • ・ウゴービ:月額約1〜2万円程度
  • ・ゼップバウンド:月額約1〜2万円程度

※用量・医療機関・処方内容により異なります。別途、診察料・検査料が必要です。

自由診療の場合

  • ・月額2〜5万円程度が目安
  • ・医療機関によって大きく幅があります

保険適用外の自由診療クリニックでは、オンライン診療での処方も増えています。費用の透明性を確認したうえで医療機関を選択することが重要です。

GLP-1ダイエットは保険適用される?

一定の条件を満たす場合、公的医療保険が適用されます。保険適用の主な条件は以下のとおりです。

  • BMIの条件:BMI 35以上、またはBMI 27以上で高血圧・脂質異常症・2型糖尿病のうち2つ以上を合併
  • 治療歴の条件:3か月以上の生活習慣改善(食事・運動療法)を行っても十分な体重減少が得られていない
  • 処方可能施設:肥満症治療の経験を持つ医師がいる一定の医療機関に限定

条件を満たさない場合は自由診療となり、全額自己負担です。まずかかりつけ医や専門医に相談し、自分が保険適用の条件を満たすかどうかを確認してください。

GLP-1ダイエットが向いている人

以下に当てはまる方はGLP-1ダイエットの適応を検討できます。

  • ・BMIが高く(25以上)、生活習慣改善だけでは十分に減量できない方
  • ・内臓脂肪型肥満があり、高血圧・脂質異常症・糖尿病などを合併している方
  • ・食欲のコントロールが難しく、過食傾向がある方
  • ・医師の継続的な管理のもとで治療を続けられる方

一方、以下の方は使用に注意が必要または禁忌となる場合があります。

  • ・急性膵炎・慢性膵炎の既往がある方
  • ・甲状腺髄様がんの個人歴・家族歴がある方
  • ・妊娠中・授乳中・妊娠を計画している方
  • ・1型糖尿病の方

自分が適応かどうかは必ず医師の診察で判断してください。自己判断での使用は避けてください。

GLP-1ダイエットの注意点

GLP-1ダイエットを安全に行うために、以下の点に注意してください。

  • 医師の処方が必須:GLP-1受容体作動薬は処方箋医薬品です。個人輸入や無許可クリニックからの入手は法律違反となるリスクがあり、品質・安全性も保証されません。
  • 定期的な受診:投与中は体重・血圧・血液検査などの定期的なモニタリングが必要です。通院を継続してください。
  • 生活習慣の改善も必要:薬だけに頼らず、食事・運動などの生活習慣改善を並行して行うことで効果が高まります。
  • 中止後のリバウンド:薬を中止すると食欲が戻り、体重が増加する可能性があります。中止のタイミングは医師と相談して決めてください。
  • 他の薬との相互作用:他の薬を服用している場合は必ず医師・薬剤師に伝えてください。

GLP-1ダイエットは正しく使用すれば有効な肥満症治療ですが、医師の管理なしに行うことは危険です。疑問や不安があればかかりつけ医・専門医に相談してください。

「どうしても体重を減らない」と悩んでいませんか?

「治療を始めるべきか」「専門医に相談したいが、どの病院へ行けばよいのか」など、不安な気持ちを抱えていませんか?
症状が急に悪化したり、不安になったりしたときに、すぐに医師に相談できるよう、スリマルを利用して、治療への一歩を踏み出しましょう。

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