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肥満症とは

肥満症とは単なる体重過多ではなく、医学的な治療が必要な疾患です。BMIの基準・合併症との関係・診断方法・治療の選択肢について、日本肥満学会のガイドラインをもとにわかりやすく解説します。

医療監修

肥満症・代謝疾患領域の医療情報について、医療ガイドラインおよび医学論文を参考に編集しています。

本記事は肥満症治療に関する医療情報を提供するものです。GLP-1受容体作動薬などの薬剤には副作用やリスクがあります。治療効果には個人差があり、すべての方に同じ結果が得られるわけではありません。詳細は医師にご相談ください。

公開日: 2025-06-01

最終更新日: 2026-03-18

医療監修日: 2026-03-18

肥満症とは:結論

肥満症は医学的治療が必要な疾患です。BMI 25以上の肥満に加え、健康障害や内臓脂肪蓄積が認められる場合に診断されます。

「肥満症」とは、単に体重が多い「肥満」とは異なる医学的な疾患名です。

日本肥満学会の定義では、BMI 25以上の肥満状態に加えて、以下のいずれかを満たす場合に「肥満症」と診断されます。

  • ・肥満に起因・関連する健康障害(合併症)がある
  • ・または内臓脂肪の蓄積が認められる

肥満症は生活習慣病のリスクを高めるだけでなく、心臓・血管・関節・睡眠など全身に影響を与える疾患です。適切な医療的介入が必要とされています。

肥満とBMIの基準

日本ではBMI 25以上が「肥満」、35以上が「高度肥満」と定義されています。BMIは体重(kg)÷身長(m)²で計算します。

BMI(Body Mass Index)は体重と身長から算出される肥満度の指標です。

計算式:BMI = 体重(kg) ÷ 身長(m)²

日本肥満学会による分類:

  • ・BMI 18.5未満:低体重
  • ・BMI 18.5〜25未満:普通体重
  • ・BMI 25〜30未満:肥満(1度)
  • ・BMI 30〜35未満:肥満(2度)
  • ・BMI 35〜40未満:肥満(3度)
  • ・BMI 40以上:肥満(4度)

BMI 35以上は「高度肥満」とされ、健康リスクが特に高い状態です。BMIは体格の目安であり、内臓脂肪量を直接反映するものではありません。

なぜ肥満症になるのか

肥満症は過食・運動不足だけでなく、遺伝的要因・ホルモン異常・睡眠障害・薬剤の副作用など複合的な要因が関係しています。

肥満症の原因は「食べ過ぎ・運動不足」だけではありません。以下のような複合的な要因が関係しています。

  • 遺伝的要因:食欲調節ホルモンや代謝に関わる遺伝子の違い
  • 食環境・生活習慣:高カロリー食・座り仕事・運動不足
  • ホルモン異常:甲状腺機能低下症・クッシング症候群など
  • 睡眠障害:睡眠不足は食欲増進ホルモン(グレリン)を増加させます
  • 精神的ストレス:ストレス過食・感情的食行動
  • 薬剤の影響:一部の向精神薬・ステロイドなど

特定の原因がある場合(二次性肥満)は、その原因への治療が優先されることがあります。

肥満症の合併症

肥満症は高血圧・脂質異常症・2型糖尿病・睡眠時無呼吸症候群・関節疾患などの合併症リスクを高めます。合併症の管理が治療の重要な目標です。

肥満症は以下のような合併症を引き起こすリスクを高めます。

  • 代謝系:2型糖尿病・耐糖能障害・脂質異常症・高尿酸血症
  • 循環器系:高血圧・冠動脈疾患・心不全・脳梗塞
  • 呼吸器系:睡眠時無呼吸症候群・肥満低換気症候群
  • 運動器系:変形性膝関節症・腰痛
  • 消化器系:非アルコール性脂肪肝炎(NASH)・逆流性食道炎
  • その他:月経異常・不妊・がんリスクの増加

肥満症の治療は体重を減らすだけでなく、これらの合併症を予防・改善することを目標としています。

肥満症の治療法

食事・運動療法が基本治療です。十分な効果が得られない場合、GLP-1受容体作動薬などの薬物療法が選択肢となります。

肥満症の治療は段階的に行われます。

基本治療(すべての患者に行う)

  • ・食事療法:適切なカロリー制限・食品選択の改善
  • ・運動療法:有酸素運動・筋力トレーニング
  • ・行動療法:食行動・生活習慣の改善

薬物療法(基本治療で不十分な場合)

  • ・GLP-1受容体作動薬:ウゴービ(セマグルチド)・ゼップバウンド(チルゼパチド)
  • ・いずれもBMI基準・合併症条件を満たす場合に保険適用

外科的治療(高度肥満例)

  • ・バリアトリック手術(胃の一部を切除・縮小する手術):BMI 35以上が適応の目安

治療法の選択は医師と相談のうえ決定します。

まとめ

肥満症は医療的介入が必要な疾患です。BMI・合併症の状態に応じた治療を受けることで、健康リスクを下げることができます。

肥満症についてのポイントをまとめます。

  • ・肥満症は医学的治療が必要な疾患であり、単なる体型の問題ではありません
  • ・BMI 25以上+合併症または内臓脂肪蓄積で診断されます
  • ・高血圧・糖尿病・脂質異常症など多くの疾患の合併リスクを高めます
  • ・食事・運動療法が基本で、効果不十分な場合に薬物療法が選択肢となります

肥満症の治療に関心がある場合は、内科・内分泌科・肥満症専門医に相談してください。

参考文献

「どうしても体重を減らない」と悩んでいませんか?

「治療を始めるべきか」「専門医に相談したいが、どの病院へ行けばよいのか」など、不安な気持ちを抱えていませんか?
症状が急に悪化したり、不安になったりしたときに、すぐに医師に相談できるよう、スリマルを利用して、治療への一歩を踏み出しましょう。

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