4つの持病で特に注意が必要な理由は?
1. 膵炎(すいえん)の既往がある方
膵炎は、膵臓に炎症が起きる病気です。両剤とも、膵炎の既往がある方は注意が必要な患者として挙げられ、重大な副作用として 急性膵炎 が記載されています。膵炎と診断された場合は再投与しないこととされています。嘔吐を伴う持続的な激しい腹痛があるときは、使用を中止してすぐに受診が必要です。
2. 胆石・胆のうの病気がある方
重大な副作用として、胆嚢炎・胆管炎・胆汁うっ滞性黄疸が記載されています。電子添文では、胆石症を含むこれらが起こるおそれがあるため、腹痛などがあれば必要に応じて画像検査などで原因を調べるとされています(ゼップバウンド 8.7、ウゴービ 8.6)。右上腹部の痛みや発熱、皮膚や白目が黄色くなる症状に注意しましょう。
3. 重度の胃腸障害がある方
重症の胃不全麻痺(胃の動きが極端に弱い状態)など、重度の胃腸障害がある方です。電子添文では、胃腸障害の症状が悪化するおそれがあるとされています(ゼップバウンド 9.1.1、ウゴービ 9.1.2)。また、お腹の手術やイレウス(腸閉塞など)の既往がある方は、イレウスを起こすおそれがあるため注意が必要です。
4. 腎臓の病気がある方
電子添文では、下痢や嘔吐から脱水になり、急性腎障害に至るおそれがあるとされています(ゼップバウンド 8.5、ウゴービ 8.4)。慢性腎臓病の方は、水分のとり方も含めて医師と相談が必要です。
手術や鎮静を使う検査の予定は?
全身麻酔や深い鎮静の際に、絶食を守っていても誤嚥が起きた例が報告されています(ゼップバウンド 9.1.6、ウゴービ 9.1.5)。予定がある方は使用中の手術・胃カメラ・健康診断もあわせてご覧ください。
ほかに申告が必要なことは?
スリマルの問診では、次の項目も確認しています。これらに当てはまっても自動的に対象外にはなりません。医師がオンライン診察で処方できるかどうかを判断します。
- 心臓病・脳卒中・貧血の既往歴
- 血圧・コレステロール・血糖を下げる薬の使用
- ワーファリンなどクマリン系製剤の服用
- GLP-1製剤を以前使っていたことと、やめた理由
- 健康診断でC・D判定の項目がある
- 習慣的な喫煙
主な副作用も知っておきたい
持病がない方でも、副作用は起こりえます。主なものは、吐き気、嘔吐、下痢、便秘、食欲の低下などです。頻度は低いものの、重大な副作用として急性膵炎、胆嚢炎・胆管炎、イレウス、低血糖が記載されており、ゼップバウンドではアナフィラキシー・血管性浮腫も記載されています。
糖尿病の薬と一緒に使うと 低血糖 のリスクが高まることがあります。冷や汗、手の震え、強い空腹感が出たら注意が必要です。副作用の詳細はゼップバウンドの副作用・ウゴービの副作用で解説しています。