健康診断の結果に「BMI 26.4」とあって、その数字が何を意味するのか気になったことはありませんか?
この記事は、自分のBMIを計算して、肥満度の判定や次に何をすればよいかを知りたい方に向けたものです。計算方法、判定基準、身長別の早見表、そして医療の場でBMIがどう使われるかを、科学的根拠のある資料をもとに整理します。
健診のBMIが気になる方向けに、計算式と日本肥満学会の判定基準、身長別早見表、BMI25・27・35が肥満症の診断・治療でもつ意味を解説。自分の数値の読み方がわかります。気になる方は医師にご相談ください。
医療監修
肥満症・代謝疾患領域の医療情報について、医療ガイドラインおよび医学論文を参考に編集しています。
本記事は肥満症治療に関する医療情報を提供するものです。GLP-1受容体作動薬などの薬剤には副作用やリスクがあります。治療効果には個人差があり、すべての方に同じ結果が得られるわけではありません。詳細は医師にご相談ください。
公開日: 2026-11-05
健康診断の結果に「BMI 26.4」とあって、その数字が何を意味するのか気になったことはありませんか?
この記事は、自分のBMIを計算して、肥満度の判定や次に何をすればよいかを知りたい方に向けたものです。計算方法、判定基準、身長別の早見表、そして医療の場でBMIがどう使われるかを、科学的根拠のある資料をもとに整理します。
BMIは身長と体重から肥満度を表す、世界共通の指標です。正式名称は「Body Mass Index(ボディ・マス・インデックス)」で、日本語では「体格指数」と呼ばれます。
BMI = 体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)
ポイントは、身長を「cm」ではなく「m」で計算することです。170cmなら1.70として計算します。
身長165cm・体重75kgの方の場合を見てみましょう。
この方のBMIは約27.5です。スマートフォンの電卓でも、30秒ほどで計算できます。
式を逆にすると、目指すBMIに対応する体重も分かります。
体重(kg)= 目指すBMI × 身長(m)× 身長(m)
たとえば身長165cmでBMI25に当たる体重は、25 × 2.7225 ≒ 68.1kgです。
日本では、日本肥満学会の「肥満症診療ガイドライン2022」の基準で判定します。日本ではBMI25以上を「肥満」とします。
| BMI | 判定 |
|---|---|
| 18.5未満 | 低体重 |
| 18.5以上25未満 | 普通体重 |
| 25以上30未満 | 肥満(1度) |
| 30以上35未満 | 肥満(2度) |
| 35以上40未満 | 肥満(3度) |
| 40以上 | 肥満(4度) |
出典:日本肥満学会「肥満症診療ガイドライン2022」
BMI35以上は「高度肥満」と呼ばれ、別に扱われます。
WHO(世界保健機関)は、BMI25以上を「過体重(overweight)」、BMI30以上を「肥満(obese)」としています。日本では、それより低いBMI25から「肥満」と判定します。
日本人は欧米人と比べ、BMIがそれほど高くなくても糖尿病などの健康障害が起きやすいとされます。海外のサイトや健康アプリで判定が違うのは、このためです。
計算が面倒な方のために、身長別の体重を表にしました。数値は小数点第2位を四捨五入しています。
| 身長 | BMI22 | BMI25 | BMI27 | BMI30 | BMI35 |
|---|---|---|---|---|---|
| 150cm | 49.5kg | 56.3kg | 60.8kg | 67.5kg | 78.8kg |
| 155cm | 52.9kg | 60.1kg | 64.9kg | 72.1kg | 84.1kg |
| 160cm | 56.3kg | 64.0kg | 69.1kg | 76.8kg | 89.6kg |
| 165cm | 59.9kg | 68.1kg | 73.5kg | 81.7kg | 95.3kg |
| 170cm | 63.6kg | 72.3kg | 78.0kg | 86.7kg | 101.2kg |
| 175cm | 67.4kg | 76.6kg | 82.7kg | 91.9kg | 107.2kg |
| 180cm | 71.3kg | 81.0kg | 87.5kg | 97.2kg | 113.4kg |
表の見方は次のとおりです。
たとえば身長160cmの方は、64kgを超えると肥満(1度)の範囲に入ります。
BMI22が「標準体重」とされるのは、日本人の健診データを調べた研究で、病気を持っている人の割合が最も低かったBMIだからです(Tokunaga K, et al. Int J Obes. 1991/厚生労働省 e-ヘルスネット「肥満と健康」)。とはいえ、22ちょうどを目指す必要はありません。詳しくは標準体重の計算方法で解説しています。
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、年齢ごとに目標とするBMIの範囲を示しています。
| 年齢 | 目標とするBMI |
|---|---|
| 18〜49歳 | 18.5〜24.9 |
| 50〜64歳 | 20.0〜24.9 |
| 65歳以上 | 21.5〜24.9 |
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
年齢が上がるほど、下限が高くなっているのが分かります。高齢になると、やせすぎによる筋力の低下や「フレイル」(心身が弱った状態)のリスクが大きくなるためです。
30〜50代の方なら、まず24.9以下を目安にするのが現実的です。急な減量はリバウンドや筋肉量の低下につながりやすいとされます。
無理なく継続できるペースで少しずつ体重を落とすことが、長い目で見た体質改善につながります。
BMIは身長と体重しか使わないため、体の中身までは分かりません。次のようなケースでは、BMIだけで判断しないよう注意が必要です。
筋肉は同じ体積の脂肪より重いため、筋トレを続けている人はBMIが高く出ることがあります。BMI27でも体脂肪は少ない、ということもあり得ます。
反対に、BMIが普通体重でも体脂肪が多い人がいます。筋肉が少なく脂肪が多い状態は「隠れ肥満」と呼ばれます(厚生労働省 e-ヘルスネット「肥満と健康」)。体組成計で体脂肪率を測ると参考になりますが、体脂肪率には現時点で決まった基準値はありません。詳しくは隠れ肥満の記事をご覧ください。
BMIと同じくらい大切なのが、おへその高さで測る「腹囲」です。内臓脂肪(お腹の内側につく脂肪)の目安になります。
この数値は、内臓脂肪の面積が100cm²以上に相当するとされる基準です(メタボリックシンドローム診断基準検討委員会、2005年)。BMIが25未満でも、腹囲が基準を超えていれば内臓脂肪型肥満が疑われます。
あなたの健診結果でも、BMIと腹囲を並べて見てみてください。2つを組み合わせると、体の状態をより正確につかめます。
BMIは、医療の場で「肥満症」かどうかを判断するときにも使われます。ここで大切なのが、「肥満」と「肥満症」は別のものだという点です。
健康障害には、2型糖尿病などの耐糖能障害、脂質異常症、高血圧、高尿酸血症・痛風、睡眠時無呼吸症候群など11項目があります(日本肥満学会「肥満症診療ガイドライン2022」)。
つまり、BMIが25以上でも、それだけで「肥満症」とは診断されません。肥満症かどうかは、健康障害の有無を含めて医師が診断します。自分が当てはまるか気になる方は、肥満症のセルフチェックも参考にしてください。
| BMI | 医療上の主な意味 |
|---|---|
| 25以上 | 「肥満」と判定される。健康障害があれば肥満症の可能性 |
| 27以上 | 肥満症の薬物治療を検討するときの目安の一つ |
| 35以上 | 「高度肥満」。健康障害を伴えば「高度肥満症」 |
肥満症の治療薬には、ゼップバウンド(チルゼパチド)とウゴービ(セマグルチド)があります。どちらも週1回、自分で皮下に注射する処方薬です。
これらの薬は、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られない肥満症の方が対象です。電子添文(薬の公式な説明書)では、BMIの値や健康障害の有無などの条件が定められています。
電子添文では、高血圧・脂質異常症・2型糖尿病(ゼップバウンドは2型糖尿病や耐糖能異常などの耐糖能障害)のいずれかがあり、食事療法・運動療法で十分な効果が得られないうえで、「BMI27以上で肥満に関連する健康障害が2つ以上」または「BMI35以上」の場合に限るとされています。詳しくは肥満症治療薬の処方条件で解説しています。
薬による体重減少の効果には、個人差があります。また、主な副作用として吐き気、嘔吐、下痢、便秘などの胃腸症状が報告されています。
血糖を下げる薬と併用すると低血糖のリスクが高まることや、まれに急性膵炎、胆嚢炎・胆管炎、イレウス(腸閉塞)などの重い副作用が起こることもあります(各製剤の電子添文)。必ず医師の診察を受け、医師の管理のもとで使用します。
BMIが25を超えていても、慌てる必要はありません。次の順番で、できることから始めてみましょう。
BMIに加えて、腹囲、血圧、血糖、脂質(コレステロールや中性脂肪)の数値を確認しましょう。健診で「要再検査」「要精密検査」の項目があれば、早めに医療機関に相談してください。
肥満症の治療でも、基本は食事療法と運動療法です。いきなり大きく変えるより、続けられる小さな工夫から始めるのがおすすめです。
食事や運動を見直しても十分な効果が得られない場合、それは意志の弱さではなく、体の仕組みが関わっていることもあります。医師に相談し、肥満症の治療が必要かどうかを判断してもらうのも一つの方法です。
スリマルは、株式会社MICINが運営する肥満症のオンライン診療サービスです。Zoomでの診察のみで、通院の必要はありません。
治療の対象となる方
対象とならない方
妊娠中または妊娠の可能性がある方には、これらの薬は投与されません。授乳中の方や、心臓病・腎臓病などの既往がある方は、医師が診察で処方できるかを判断します。
スリマルは自由診療のため、費用は全額自己負担です。料金は1ヶ月分でゼップバウンド2.5mgが36,410円、ウゴービ0.25mgが19,800円(いずれも税込)からです。診察料・配送料は無料です。詳しくは料金ページをご確認ください。
BMIは体の状態を知るための入り口にすぎません。ご自身の数値が気になる方や、食事や運動だけではうまくいかない方は、一度医師に相談してみてください。
本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、特定の治療効果を保証するものではありません。治療の適応は個別の診察により判断されます。効果・副作用には個人差があります。気になる症状や治療をご検討の方は、必ず医師にご相談ください。