この記事は、自分の標準体重を知り、今の体重とどれくらい差があるかを確かめたい30〜50代の方に向けています。健康診断の結果が気になり始めた方にも役立つ内容です。
「自分の身長だと何kgが標準なのか」をはっきり知らない方も多いのではないでしょうか。標準体重は電卓ひとつで計算できます。ただし、目標体重にそのまま使うのが正しいとは限りません。科学的根拠に沿って、数字の読み方まで確認していきましょう。
自分の標準体重を知りたい方向けに、計算式(身長m×身長m×22)と身長別一覧、美容体重・シンデレラ体重との違いを解説。健康的な目標体重の考え方がわかります。体重が気になる方は医師にご相談ください。
医療監修
肥満症・代謝疾患領域の医療情報について、医療ガイドラインおよび医学論文を参考に編集しています。
本記事は肥満症治療に関する医療情報を提供するものです。GLP-1受容体作動薬などの薬剤には副作用やリスクがあります。治療効果には個人差があり、すべての方に同じ結果が得られるわけではありません。詳細は医師にご相談ください。
公開日: 2026-11-05
この記事は、自分の標準体重を知り、今の体重とどれくらい差があるかを確かめたい30〜50代の方に向けています。健康診断の結果が気になり始めた方にも役立つ内容です。
「自分の身長だと何kgが標準なのか」をはっきり知らない方も多いのではないでしょうか。標準体重は電卓ひとつで計算できます。ただし、目標体重にそのまま使うのが正しいとは限りません。科学的根拠に沿って、数字の読み方まで確認していきましょう。
標準体重とは、BMIが22になる体重のことです。統計的に、病気に最もかかりにくいとされる体重です。
BMI(Body Mass Index)は、体重と身長から計算する体格の指数です。「体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)」で求めます(詳しくはBMIの計算方法と判定基準)。
BMI22が基準になったのは、日本人を対象にした研究がもとになっています。健康診断のデータを分析したところ、BMI22前後の人で病気の有病率(病気を持っている人の割合)が最も低いという結果でした(Tokunaga K, et al. Int J Obes. 1991)。日本肥満学会もこの値を標準体重の基準にしています(肥満症診療ガイドライン2022)。
一方で、BMI22は「この数字に合わせなければならない」というものではありません。厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、年齢ごとに目標とするBMIに幅を持たせています。
| 年齢 | 目標とするBMI |
|---|---|
| 18〜49歳 | 18.5〜24.9 |
| 50〜64歳 | 20.0〜24.9 |
| 65歳以上 | 21.5〜24.9 |
標準体重は「1つの目安」です。範囲の中に入っているかどうかを見るのが現実的です。
標準体重の計算式は次のとおりです。
標準体重(kg) = 身長(m) × 身長(m) × 22
身長はcmではなくmで計算する点に注意してください。160cmなら1.6mです。
計算例1:身長160cmの場合 1.6 × 1.6 × 22 = 56.32 → 標準体重は約56.3kg
計算例2:身長172cmの場合 1.72 × 1.72 × 22 = 65.08 → 標準体重は約65.1kg
あわせて、今のBMIも計算しておくと便利です。たとえば身長172cm・体重80kgの方なら、80 ÷ 1.72 ÷ 1.72 = 約27.0です。
日本肥満学会の判定では、BMIは次のように分けられます。
| BMI | 判定 |
|---|---|
| 18.5未満 | 低体重 |
| 18.5以上25未満 | 普通体重 |
| 25以上30未満 | 肥満(1度) |
| 30以上35未満 | 肥満(2度) |
| 35以上40未満 | 肥満(3度) |
| 40以上 | 肥満(4度) |
※35以上は「高度肥満」と呼ばれます(出典:日本肥満学会 肥満症診療ガイドライン2022)
計算が面倒な方は、下の早見表で確認してください。BMI22で計算し、小数第2位を四捨五入しています。
| 身長 | 標準体重 | 身長 | 標準体重 | 身長 | 標準体重 |
|---|---|---|---|---|---|
| 145cm | 46.3kg | 159cm | 55.6kg | 173cm | 65.8kg |
| 146cm | 46.9kg | 160cm | 56.3kg | 174cm | 66.6kg |
| 147cm | 47.5kg | 161cm | 57.0kg | 175cm | 67.4kg |
| 148cm | 48.2kg | 162cm | 57.7kg | 176cm | 68.1kg |
| 149cm | 48.8kg | 163cm | 58.5kg | 177cm | 68.9kg |
| 150cm | 49.5kg | 164cm | 59.2kg | 178cm | 69.7kg |
| 151cm | 50.2kg | 165cm | 59.9kg | 179cm | 70.5kg |
| 152cm | 50.8kg | 166cm | 60.6kg | 180cm | 71.3kg |
| 153cm | 51.5kg | 167cm | 61.4kg | 181cm | 72.1kg |
| 154cm | 52.2kg | 168cm | 62.1kg | 182cm | 72.9kg |
| 155cm | 52.9kg | 169cm | 62.8kg | 183cm | 73.7kg |
| 156cm | 53.5kg | 170cm | 63.6kg | 184cm | 74.5kg |
| 157cm | 54.2kg | 171cm | 64.3kg | 185cm | 75.3kg |
| 158cm | 54.9kg | 172cm | 65.1kg |
標準体重は性別や年齢に関係なく、同じ式で計算します。ただし、同じ体重でも筋肉が多い人と脂肪が多い人では、健康リスクが違います。体重だけで判断しないようにしましょう。
美容体重やシンデレラ体重は、健康のための基準ではありません。目標にすることはすすめられません。
どちらも医学的な定義はありません。一般には次のように計算されています。
| 身長 | シンデレラ体重(BMI18) | 美容体重(BMI20) | 標準体重(BMI22) |
|---|---|---|---|
| 150cm | 40.5kg | 45.0kg | 49.5kg |
| 155cm | 43.2kg | 48.1kg | 52.9kg |
| 160cm | 46.1kg | 51.2kg | 56.3kg |
| 165cm | 49.0kg | 54.5kg | 59.9kg |
| 170cm | 52.0kg | 57.8kg | 63.6kg |
シンデレラ体重はBMI18です。日本肥満学会の基準ではBMI18.5未満は「低体重」にあたります。痩せすぎには、次のようなリスクがあります。
(出典:厚生労働省 e-ヘルスネット「若い女性の『やせ』と健康・栄養問題」)
厚生労働省の「健康日本21(第三次)」でも、20〜30歳代女性のやせの人の割合を減らすことが目標とされています。
また、スリマルの肥満症治療は美容目的・痩身ダイエット目的の方は対象外です。見た目のために体重を減らすのではありません。健康障害のリスクを減らすことが減量の目的です。
肥満度は、今の体重が標準体重からどれくらい離れているかを%で表したものです。
肥満度(%) =(実際の体重 − 標準体重)÷ 標準体重 × 100
たとえば身長170cm(標準体重63.6kg)で体重78kgの方は、次のようになります。
(78 − 63.6) ÷ 63.6 × 100 = 約22.6%
肥満度は、主に子どもの肥満判定で使われる指標です。子どもの場合は、BMI22ではなく年齢・性別・身長ごとの標準体重を使い、肥満度+20%以上を肥満の目安とします(厚生労働省 e-ヘルスネット「肥満と健康」)。
成人の場合、肥満の判定にはBMIを使うのが基本です。BMIと肥満度の関係は、次のとおりです。
| BMI | 肥満度の目安 |
|---|---|
| 25 | 約+14% |
| 27 | 約+23% |
| 30 | 約+36% |
| 35 | 約+59% |
肥満度は「標準体重まであと何%か」を実感するのに便利です。判定にはBMIを使い、肥満度は進み具合を見る補助の指標として使い分けましょう。
標準体重より重くても、いきなり標準体重を目標にする必要はありません。最初の目標は「今の体重から3%減らすこと」です。
日本肥満学会の肥満症診療ガイドライン2022では、肥満症の減量目標をこう示しています。
3%は小さく見えますが、同ガイドラインでは、血圧・血糖・脂質などの検査値の改善が期待できる目安とされています。
3%減量の計算例 - 体重80kgの方:80 × 0.03 = 2.4kg → 目標77.6kg - 体重90kgの方:90 × 0.03 = 2.7kg → 目標87.3kg
体重80kgの方が3〜6か月で2.4kg減らす場合、1か月あたり0.4〜0.8kg程度です。極端な食事制限に頼らず、生活習慣の見直しで目指しやすいペースといえます。「毎日の間食を1回減らす」「ひと駅分歩く」といった小さな習慣で、少しずつ体質改善を目指しましょう。
BMI25以上は「肥満」です。そのうえで、肥満による健康障害がある、または今後予測されて、医学的に減量が必要な状態を「肥満症」といいます。健康障害には、2型糖尿病、脂質異常症、高血圧、睡眠時無呼吸症候群、膝や腰の関節の病気など11項目があります(日本肥満学会)。
食事療法・運動療法を続けても十分な効果が得られない肥満症の場合、薬物療法が検討されることがあります。日本で肥満症に承認されている薬には、ゼップバウンド(チルゼパチド)とウゴービ(セマグルチド)があります。どちらも週1回の自己注射です。
効果には個人差があります。また、吐き気・下痢・便秘・嘔吐などの消化器症状や、低血糖、まれに急性膵炎・胆嚢炎などの重い副作用が起こることがあります(各製剤の電子添文)。処方の条件は肥満症治療薬の処方条件で解説しています。必ず医師の診察と説明を受け、医師の管理のもとで使う薬です。
スリマルでは、医師の診断に基づく肥満症の方を対象に、オンライン診療(自由診療・全額自己負担)で治療を行っています。次に当てはまる方は治療の対象外です。
このほか、妊娠中・妊娠の可能性がある方には投与しません。持病や服用中の薬がある方は、医師が診察で処方できるかどうかを判断します。
体重が標準でもお腹が出ている場合は、内臓脂肪がたまっている可能性があります。体重より腹囲を確認しましょう。
内臓脂肪は、胃や腸のまわりにつく脂肪です。皮膚のすぐ下につく皮下脂肪より、生活習慣病との関係が強いことが知られています。BMIが普通でも内臓脂肪が多い状態は、「隠れ肥満」と呼ばれることもあります。
メタボリックシンドロームの診断基準では、腹囲が次の値以上だと内臓脂肪の蓄積が疑われます(メタボリックシンドローム診断基準検討委員会、2005年)。
これは内臓脂肪の面積100cm²に相当する値です。腹囲がこの基準以上で、さらに「血圧」「血糖」「脂質」のうち2つ以上が基準値を超えると、メタボリックシンドロームと診断されます。
腹囲の正しい測り方 1. 立った姿勢で、おへその高さにメジャーを当てる 2. 軽く息を吐いたタイミングで測る 3. メジャーが床と平行になっているか確認する
あなたも「体重は変わらないのに、ベルトの穴が年々ずれている」と感じていませんか? まずは日々の生活習慣から見直してみましょう。
一度に全部変える必要はありません。続けられることを1つずつ増やしていくのが、無理のない進め方です。年に1回の健康診断で、腹囲と検査値の変化を確認しましょう。
BMIが27以上で、健康診断の数値も気になる方は、肥満症に当てはまる可能性があります。自己判断で極端な減量をするより、まずは医師に相談して、自分に合った進め方を確認してみてください。
本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、特定の治療効果を保証するものではありません。治療の適応は個別の診察により判断されます。効果・副作用には個人差があります。気になる症状や治療をご検討の方は、必ず医師にご相談ください。