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皮下脂肪と内臓脂肪の違いは?落とし方まで科学的根拠で解説

皮下脂肪と内臓脂肪の違いを科学的根拠から解説。見分け方・健康リスク差・落とし方の優先順位と、肥満症の医療的アプローチまで医療情報として整理します。

医療監修

肥満症・代謝疾患領域の医療情報について、医療ガイドラインおよび医学論文を参考に編集しています。

本記事は肥満症治療に関する医療情報を提供するものです。GLP-1受容体作動薬などの薬剤には副作用やリスクがあります。治療効果には個人差があり、すべての方に同じ結果が得られるわけではありません。詳細は医師にご相談ください。

公開日: 2026-07-14

最終更新日: 2026-07-14

皮下脂肪と内臓脂肪は何が違う?(見分け方・計測)

皮下脂肪は皮膚の下に、内臓脂肪はおなかの臓器まわりに蓄積する脂肪です。

皮下脂肪は皮膚の下に、内臓脂肪はおなかの臓器まわりに蓄積する脂肪です。

皮下脂肪は、その名のとおり皮膚のすぐ下にたまります。指でつまめるのが特徴で、おなか・太もも・二の腕・お尻などに付きやすい脂肪です。体温を保ち、外部の衝撃から体を守る役割もあります。女性につきやすく、一度つくと落ちにくい傾向があります。

一方の内臓脂肪は、腸などの臓器のまわりにたまる脂肪です。指ではつまめません。おなかがぽっこりと前に張り出す「りんご型」の体型は、内臓脂肪が多いサインとされます。男性や閉経後の女性に増えやすいことが知られています。

見分け方の目安として、腹囲(へそ回り)が使われます。特定健康診査では、男性85cm以上、女性90cm以上が内臓脂肪蓄積の目安とされています(出典:厚生労働省 特定健康診査・特定保健指導)。正確な内臓脂肪面積はCTなどで測定しますが、家庭用体組成計や健診の腹囲でおおよその傾向をつかめます。より詳しい指標は特定健康診査の見方も参考にしてください。

なぜ内臓脂肪は危険なのか?健康リスクの差

内臓脂肪は生活習慣病と直結しやすく、皮下脂肪より健康リスクが高いとされます。

内臓脂肪は生活習慣病と直結しやすく、皮下脂肪より健康リスクが高いとされます。

内臓脂肪は、ただエネルギーを蓄えるだけではありません。悪玉の生理活性物質(アディポサイトカインといい、体の働きを乱す物質)を分泌し、血糖や血圧、脂質のバランスを崩します。その結果、以下のリスクが高まると報告されています。

  • 2型糖尿病(インスリンが効きにくくなる状態)
  • 高血圧
  • 脂質異常症(血中の脂質バランスの乱れ)
  • 脂肪肝(肝臓に脂肪がたまる状態)

これらが重なった状態はメタボリックシンドロームと呼ばれ、動脈硬化を進めます。内臓脂肪が引き起こす脂肪肝は、放置すると肝機能に影響することもあります。

皮下脂肪も過剰であれば注意は必要です。ただ、皮下脂肪は比較的おとなしく、代謝への悪影響は内臓脂肪ほど強くないと考えられています。つまり、健康の観点でまず向き合うべきは内臓脂肪です。「見た目より数値が心配」という方こそ、内臓脂肪の量を意識してほしいのです。

あなたはどっちのタイプ?セルフチェック3項目

つまめる脂肪は皮下脂肪、つまめないのに出ているおなかは内臓脂肪の可能性が高いです。

つまめる脂肪は皮下脂肪、つまめないのに出ているおなかは内臓脂肪の可能性が高いです。

自分がどちらのタイプかは、次の3点である程度見当がつきます。あなたはいくつ当てはまりますか。

  • おへそ周りの脂肪を指でつまめるか(つまめる→皮下脂肪寄り)
  • あお向けでもおなかが高く盛り上がるか(盛り上がる→内臓脂肪寄り)
  • 健診の腹囲が基準値(男性85/女性90cm)を超えているか

ただし、これはあくまで目安です。両方の脂肪を併せ持つ方も多くいます。正確な評価には医療機関での計測が必要です。数値が気になる場合は、自己判断で終わらせず、医師に相談することをおすすめします。

落とし方はどう違う?内臓脂肪が減らしやすい理由

内臓脂肪は代謝が活発で先に減りやすく、皮下脂肪はゆっくり時間をかけて減ります。

内臓脂肪は代謝が活発で先に減りやすく、皮下脂肪はゆっくり時間をかけて減ります。

うれしいことに、危険な内臓脂肪ほど落としやすいという性質があります。内臓脂肪は代謝の回転が速く、エネルギー不足になると優先的に使われます。食事の見直しや有酸素運動を続けると、比較的早い段階で腹囲が変わってくるのはこのためです。

反対に皮下脂肪は、体のエネルギー備蓄としての性質が強く、減るまでに時間がかかります。「おなかは引っ込んだのに、つまめる脂肪は残っている」という順番になりやすいのはこのためです。ここで大切なのは、無理なく続けられる方法を選ぶことです。短期間の極端な食事制限はリバウンドを招きやすく、かえって遠回りになります。

何から始める?優先順位の付け方

まず内臓脂肪を減らす生活習慣を整え、体質改善を土台にするのが優先順位です。

まず内臓脂肪を減らす生活習慣を整え、体質改善を土台にするのが優先順位です。

脂肪を減らす基本は、消費エネルギーが摂取エネルギーを上回る状態を、無理なく継続できる範囲でつくることです。優先順位は次のとおりです。

  • 食事:糖質と脂質の摂りすぎを見直し、たんぱく質と食物繊維を確保する
  • 運動:早歩きなどの有酸素運動を週に合計150分程度(出典:WHO 身体活動ガイドライン)
  • 睡眠:睡眠不足は食欲を乱すため、睡眠の質を整える

一度に全部を変える必要はありません。続けられる1つから始め、習慣にしていくことが体質改善への近道です。詳しい進め方は食事の基本ガイドも参考になります。

食事と運動、どちらを重視すべき?

減量には食事の見直しがより効きやすく、運動は維持と健康効果で重要です。

減量には食事の見直しがより効きやすく、運動は維持と健康効果で重要です。

「運動を頑張れば食べても大丈夫」と考えていませんか。残念ながら、運動だけで消費できるエネルギーには限りがあります。体重を減らす局面では、食事の見直しのほうが効率的とされています。一方で運動は、筋肉量を保ち、減った体重を維持し、血糖や血圧を整える効果が期待できます。両輪でとらえるのが現実的です。どちらか一方に偏らず、生活に組み込める形で続けることが、無理のない結果につながります。

医療的に脂肪を減らすアプローチとは?

肥満症と診断された方には、医師の管理のもとで治療薬を用いる選択肢があります。

肥満症と診断された方には、医師の管理のもとで治療薬を用いる選択肢があります。

生活習慣の見直しだけでは改善が難しい場合、医療的なアプローチという選択肢があります。近年注目されているのがGLP-1受容体作動薬です。ウゴービ(一般名:セマグルチド)や、GIP/GLP-1に作用するゼップバウンド(一般名:チルゼパチド)は、食欲を抑える働きを通じて体重管理を助ける処方薬です。臨床試験で体重減少が報告されていますが、効果には個人差があります。

これらは自由診療(全額自己負担)の処方薬であり、医師の診断と管理のもとで使用します。副作用として、吐き気・下痢・便秘・低血糖などが報告されています。効果と同時にリスクも理解することが欠かせません。副作用の詳細は肥満症治療の全体像も併せてご確認ください。スリマルは通院不要のオンライン診療で、医師が適応を判断します。

対象とならないのはどんな方?注意点

20歳未満やBMI27未満、美容目的の方などは治療の対象外となります。

20歳未満やBMI27未満、美容目的の方などは治療の対象外となります。

医療的な肥満症治療は、誰でも受けられるものではありません。以下に当てはまる方は、処方の対象外となります。

  • 20歳未満の方
  • 初診時のBMIが27未満の方
  • 美容目的・痩身ダイエット目的の方
  • 糖尿病治療薬(ビグアナイド系、SGLT2阻害剤、インスリン製剤など)を使用中の方

また、妊娠の可能性がある方、心臓病や脳卒中・腎臓病の既往がある方などは、医師が慎重に判断します。該当する話題に心当たりのある方は、必ず医師に相談してください。治療の適応は、あくまで個別の診察により決まります。

「どうしても体重を減らない」と悩んでいませんか?

「治療を始めるべきか」「専門医に相談したいが、どの病院へ行けばよいのか」など、不安な気持ちを抱えていませんか?
症状が急に悪化したり、不安になったりしたときに、すぐに医師に相談できるよう、スリマルを利用して、治療への一歩を踏み出しましょう。

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