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ゼップバウンドと ウゴービの違い

ゼップバウンド(チルゼパチド)とウゴービ(セマグルチド)はどちらも日本で保険適用された肥満症治療薬ですが、作用機序・体重減少効果・副作用の頻度に違いがあります。この記事では2剤を詳しく比較します。

医療監修

肥満症・代謝疾患領域の医療情報について、医療ガイドラインおよび医学論文を参考に編集しています。

本記事は肥満症治療に関する医療情報を提供するものです。GLP-1受容体作動薬などの薬剤には副作用やリスクがあります。治療効果には個人差があり、すべての方に同じ結果が得られるわけではありません。詳細は医師にご相談ください。

公開日: 2025-06-01

最終更新日: 2026-03-18

医療監修日: 2026-03-18

ゼップバウンドとウゴービの違い:結論

最大の違いは作用する受容体の数。ウゴービはGLP-1のみ、ゼップバウンドはGLP-1とGIPの両方に作用し、体重減少効果が高い傾向があります。

ゼップバウンド(一般名:チルゼパチド)とウゴービ(一般名:セマグルチド)は、いずれも日本で肥満症治療薬として承認・保険収載された注射薬です。

両剤の最大の違いは作用する受容体の種類にあります。ウゴービはGLP-1受容体のみに作用するのに対し、ゼップバウンドはGLP-1受容体とGIP受容体の両方に作用するデュアル作動薬です。

この違いが体重減少効果の差につながっており、臨床試験では総じてゼップバウンドのほうが高い体重減少率が報告されています。ただし、どちらが自分に適しているかは個々の状態によって異なるため、必ず医師に相談してください。

それぞれの薬の特徴

ウゴービはGLP-1受容体作動薬、ゼップバウンドはGLP-1/GIP受容体デュアル作動薬。どちらも週1回の皮下注射薬です。

ウゴービ(セマグルチド)

  • ・製造:ノボ ノルディスク社
  • ・作用:GLP-1受容体のみに作用
  • ・投与:週1回の皮下注射(0.25mgから開始、最大2.4mg)
  • ・日本承認:2023年/保険収載:2024年2月

ゼップバウンド(チルゼパチド)

  • ・製造:イーライリリー社
  • ・作用:GLP-1受容体とGIP受容体の両方に作用
  • ・投与:週1回の皮下注射(2.5mgから開始、最大15mg)
  • ・日本承認:2024年

作用の仕組みの違い

ウゴービはGLP-1模倣薬、ゼップバウンドはGLP-1とGIPの両ホルモンを模倣。GIPの追加作用が脂肪代謝・体重減少をさらに促進すると考えられています。

GLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)は食後に小腸から分泌されるホルモンで、食欲抑制・満腹感延長・血糖コントロール改善に働きます。

GIP(グルコース依存性インスリン分泌刺激ポリペプチド)もまた食後に分泌されるホルモンで、インスリン分泌促進・脂肪代謝調節に関与しています。

ゼップバウンドはこの2つのホルモン受容体に同時に作用することで、GLP-1単剤(ウゴービ)より強力な体重減少効果をもたらすと考えられています。

体重減少効果の比較

STEP 1試験でウゴービは平均約15%、SURMOUNT-1試験でゼップバウンドは平均約15〜22%の体重減少が確認されています。効果には個人差があります。

大規模臨床試験のデータでは以下の通りです。

  • ウゴービ(STEP 1試験):生活習慣改善と併用で平均約15%の体重減少(68週間)
  • ゼップバウンド(SURMOUNT-1試験):生活習慣改善と併用で平均約15〜22%の体重減少(用量依存・72週間)

体重100kgの方でのイメージ:

  • ・ウゴービ:約15kgの減量に相当
  • ・ゼップバウンド:約15〜22kgの減量に相当

効果には個人差があり、すべての方に同じ結果が得られるわけではありません。

副作用の比較

両剤とも消化器症状(吐き気・下痢・便秘)が主な副作用です。頻度・程度は個人差があり、医師の管理のもとで使用することが重要です。

両剤に共通する主な副作用は消化器症状です。

  • ・吐き気・嘔吐(最も多い)
  • ・下痢・便秘
  • ・腹部膨満感・腹痛

これらは投与初期・増量時に起こりやすく、段階的な増量により軽減する傾向があります。

まれな重篤な副作用として、急性膵炎・胆石・甲状腺C細胞腫瘍リスクが両剤で報告されています。膵炎や甲状腺疾患の既往がある方は使用できない場合があります。副作用が出た場合は速やかに医師に相談してください。

保険適用・費用の比較

両剤とも保険適用あり(条件あり)。月の自己負担は3割負担で1万円台〜3万円台が目安。条件を満たさない場合は自由診療となります。

両剤ともBMI基準・合併症条件を満たした場合に公的医療保険が適用されます(3割負担)。

  • ・BMI 27以上+高血圧・脂質異常症・2型糖尿病などを複数合併
  • ・または BMI 35以上
  • ・食事・運動療法を十分に行っても効果不十分

月の薬剤費(3割負担)の目安:

  • ・ウゴービ:月1万円台〜2万円台程度
  • ・ゼップバウンド:月1万円台〜3万円台程度(用量による)

保険適用には施設基準を満たす医療機関の受診が必要です。詳細は医療機関にご確認ください。

まとめ

どちらが適切かは個人の状態・合併症・副作用への反応によります。自己判断せず、必ず医師と相談して選択してください。

ゼップバウンドとウゴービの主な違いは以下のとおりです。

  • 作用機序:ウゴービはGLP-1受容体のみ/ゼップバウンドはGLP-1+GIP受容体
  • 体重減少効果:臨床試験ではゼップバウンドが高い傾向
  • 副作用:両剤とも消化器症状が主、種類に大きな差はなし
  • 保険適用:両剤とも条件を満たせば保険適用あり

どちらが自分に合った薬かは、医師と相談のうえ決めてください。効果には個人差があります。

参考文献

「どうしても体重を減らない」と悩んでいませんか?

「治療を始めるべきか」「専門医に相談したいが、どの病院へ行けばよいのか」など、不安な気持ちを抱えていませんか?
症状が急に悪化したり、不安になったりしたときに、すぐに医師に相談できるよう、スリマルを利用して、治療への一歩を踏み出しましょう。

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