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肥満で起こる体の不調|疲れやすい・息苦しい・汗をかきやすい理由

BMI27以上で疲れやすさ・息切れ・汗・むくみが気になる方へ。肥満で体に不調が起こる仕組みを症状別に解説し、受診の目安と減量で改善が期待できる症状をまとめました。気になる方は医師に相談を。

医療監修

肥満症・代謝疾患領域の医療情報について、医療ガイドラインおよび医学論文を参考に編集しています。

本記事は肥満症治療に関する医療情報を提供するものです。GLP-1受容体作動薬などの薬剤には副作用やリスクがあります。治療効果には個人差があり、すべての方に同じ結果が得られるわけではありません。詳細は医師にご相談ください。

公開日: 2026-11-05

この記事について

この記事は、BMIが27以上で「最近疲れやすい」「階段で息が切れる」と感じている30〜50代の方に向けて書いています。

忙しさや年齢のせいだと思っていませんか?こうした不調には、体重の増加が関わっていることがあります。症状ごとに理由を知っておくと、何から手をつければよいかが見えてきます。

肥満で体の不調が起こる理由とは?

体重が増えると「体への負担」と「代謝の変化」が同時に起こり、それが不調の原因になります。

日本肥満学会の「肥満症診療ガイドライン2022」では、BMI 25以上を「肥満」と定めています。そのうえで、肥満による健康障害があるか予測され、医学的に減量が必要な状態を「肥満症」と呼び、2つを分けています。

不調が起こる主な仕組みは次の3つです。

  • 物理的な負担:重い体を動かすため、心臓・肺・関節の仕事量が増えます
  • 脂肪による圧迫:お腹や首まわりの脂肪が、肺や気道、胃、膀胱を圧迫します
  • 代謝の変化:内臓脂肪が増えると、インスリン抵抗性(血糖を下げるホルモンが効きにくくなる状態)が起こりやすくなります

健康診断の数値には表れていなくても、日常の小さな不調として表れることがあります。肥満症の診断に関わる11の健康障害については、肥満と肥満症の違いとは?診断に関わる11の合併症で詳しくまとめています。この記事では、日々の生活で感じる自覚症状を中心に見ていきます。

疲れやすい・眠いのはなぜ?(睡眠時無呼吸との関係)

「寝ても疲れが取れない」というとき、まず考えたいのは睡眠の質の低下です。

首やのどのまわりに脂肪がつくと、寝ているあいだに気道(空気の通り道)が狭くなります。すると呼吸が浅くなったり止まったりして、脳が何度も目を覚まします。これが閉塞性睡眠時無呼吸症候群です。肥満症診療ガイドライン2022でも、肥満に関連する健康障害の1つに挙げられています。

本人は眠っているつもりでも、深い睡眠がとれていません。その結果、次のような症状が出やすくなります。

  • 朝起きたときの頭痛や、だるさ
  • 日中の強い眠気(会議中や運転中にうとうとする)
  • 集中力・記憶力の低下
  • 家族からいびきや呼吸の停止を指摘される

ほかにも、重い体を動かすだけでエネルギーを多く使うこと、血糖値の乱高下で食後に眠くなりやすいことも、疲れやすさに関係します。

あなたも「最近、昼過ぎにどうしても眠くなる」ことはありませんか?いびきを指摘されたことがあれば、睡眠の検査を検討する価値があります。睡眠時無呼吸の仕組みや検査については、肥満と睡眠時無呼吸症候群の関係をご覧ください。

息苦しい・息切れするのはなぜ?(呼吸機能への影響)

肥満で息切れしやすくなるのは、肺が広がりにくくなり、同時に体が必要とする酸素の量も増えるためです。

お腹に脂肪がたまると、横隔膜(肺の下にある呼吸の筋肉)が押し上げられます。胸まわりの脂肪も胸郭(肋骨で囲まれた部分)の動きを制限します。そのため一回に吸える空気の量が減り、呼吸が浅く速くなりがちです。

さらに、体重が重いほど同じ動作でも多くの酸素を使います。駅の階段や坂道で息が上がりやすいのはこのためです。横になると苦しさが強まる方もいます。お腹の脂肪が横隔膜をさらに押し上げるからです。

ただし、息切れは心臓や肺の病気のサインであることもあります。「体重のせいだろう」と決めつけないことが大切です。

汗をかきやすい・暑がりになるのはなぜ?

汗をかきやすいのは、体が熱をつくりやすく、逃がしにくい状態になっているためです。

  • 熱をつくりやすい:体が大きいほど、動くときに筋肉が多くの熱を生み出します
  • 熱を逃がしにくい:皮下脂肪には断熱材のような働きがあり、熱が体の中にこもります

体は汗を蒸発させて体温を下げようとします。そのため、少し動いただけでも汗が出やすくなるのです。

皮膚が重なる部分(脇・股・お腹のしわ)は汗で蒸れやすくなります。あせもや、カンジダなどの皮膚トラブルも起こりやすくなります。通気性のよい服を選び、汗をこまめにふくと、日々の不快感をやわらげられます。

なお、急に汗の量が増えた、動悸や体重減少をともなう、といった場合は甲状腺など別の病気の可能性もあります。気になるときは医療機関で相談してください。

むくみや足の痛みはなぜ起こる?

足のむくみや痛みは、血液の戻りにくさと、関節への負担の増加が主な原因です。

足の血液は、ふくらはぎの筋肉がポンプのように働いて心臓へ戻しています。お腹の脂肪で腹部の静脈が圧迫されると、この流れが滞り、夕方になると足がむくみやすくなります。

体重が増えると、膝や股関節、足首にかかる負担も大きくなります。肥満症診療ガイドライン2022では、変形性膝関節症などの運動器疾患も肥満に関連する健康障害に含まれています。

ここで気をつけたいのが悪循環です。

  1. 膝が痛いので歩かなくなる
  2. 活動量が減って体重が増える
  3. 関節の負担がさらに増える

この流れを断つには、膝に負担の少ない運動から始めるのがおすすめです。水中ウォーキングや、椅子に座ってできる筋トレなどがあります。

胸焼けや逆流性食道炎、尿漏れも肥満と関係する?

関係します。どちらも、お腹の内側の圧力(腹圧)が高くなることが共通の原因です。

胸焼け・逆流性食道炎 内臓脂肪で腹圧が上がると、胃が押されて胃酸が食道へ逆流しやすくなります。食後や横になったときの胸焼け、酸っぱいものがこみ上げる感じが代表的な症状です。食べてすぐに横にならないこと、夕食を早めにとることで、症状がやわらぐ場合があります。

尿漏れ(腹圧性尿失禁) 腹圧が膀胱を押し、骨盤底筋(膀胱や子宮を下から支える筋肉)にも負担がかかります。そのため、くしゃみや咳、重いものを持ったときに尿が漏れやすくなります。出産経験のある女性に多いものの、男性でも起こることがあります。

人に相談しにくい症状ですが、体重の影響を受けやすい症状の1つです。

受診を考えたほうがよいサインは?減量で改善が期待できる症状は?

すぐに医療機関を受診したほうがよいサイン

次のような症状があるときは、体重のせいと考えず、早めに医療機関を受診してください。

  • 胸の痛みや締めつけ感がある
  • 安静にしていても息苦しい
  • 片足だけが急に腫れて痛む
  • 夜間の息苦しさで目が覚める
  • 運転中に眠り込みそうになる

減量で改善が期待できる症状

肥満症診療ガイドライン2022では、肥満症の減量目標を「3〜6か月で現体重の3%以上」としています(高度肥満症では5〜10%)。体重80kgの方なら、約2.4kgが最初の目安です。

体重が減ると腹圧や関節の負担が軽くなります。そのため、いびき、息切れ、胸焼け、膝の痛みなどが軽くなることが期待できます。ただし、効果には個人差があります。

基本は食事療法と運動療法です。極端な食事制限は長続きしません。無理なく継続できる習慣を少しずつ積み重ねることが、体質改善への近道です。

食事・運動で十分な効果が得られない場合の選択肢

食事療法・運動療法を続けても十分な効果が得られない場合、肥満症の治療薬が選択肢になることがあります。スリマルでは、医師の診断に基づく肥満症の方を対象に、オンライン診療で次の2剤を処方しています。

ゼップバウンド ウゴービ
成分 チルゼパチド(GIP/GLP-1受容体作動薬) セマグルチド(GLP-1受容体作動薬)
投与方法 週1回の自己皮下注射 週1回の自己皮下注射
開始用量 2.5mg(4週間ごとに段階的に増量) 0.25mg(4週間ごとに段階的に増量)
開始用量の料金(税込) ¥36,410 ¥19,800

GLP-1は、食後に腸から分泌され、食欲や血糖の調整に関わるホルモンです。

  • 自由診療のため保険は使えず、全額自己負担です
  • 診察料・配送料は無料で、処方は1ヶ月分ずつです
  • 増量後の料金は料金ページをご確認ください

主な副作用とリスク 吐き気、嘔吐、下痢、便秘などの胃腸症状が多く報告されています。頻度は低いものの、重大な副作用として低血糖、急性膵炎、胆嚢炎・胆管炎・胆汁うっ滞性黄疸などが電子添文に記載されています。ほかの糖尿病薬と併用すると低血糖のリスクが高まります。必ず医師の診断・管理のもとで使用してください。

スリマルで処方の対象外となる方

  • 20歳未満の方
  • BMI 27未満の方(初診時)
  • 美容目的・痩身ダイエット目的の方
  • 糖尿病用薬剤(DPP-4阻害剤、SGLT2阻害剤、インスリン製剤など)の処方を受けている方
  • 妊娠中または妊娠している可能性のある方

授乳中の方や心臓病・腎臓病の既往がある方などは、診察時に医師が処方の可否を判断します。

なお、ゼップバウンドには閉塞性睡眠時無呼吸症候群の効能もあります。ただし、スリマルでは肥満症の治療のみを行っており、睡眠時無呼吸の治療は行っていません。

オゼンピック・リベルサス・マンジャロは2型糖尿病の治療薬です。減量目的で使うと、副作用が起きたときに公的な救済制度の対象外になるおそれがあります。自己判断での使用は避けてください。

まとめ

疲れやすさ、息切れ、汗、むくみ、胸焼け、尿漏れ。一見バラバラな症状にも、肥満による「負担」と「圧迫」と「代謝の変化」という共通の背景があります。

症状の理由がわかれば、対策も立てやすくなります。まずは現体重の3%を目安に、続けられる食事と運動から始めてみませんか?

食事や運動を続けても体重が減らず、不調が続いている場合は、医師に相談するのも1つの方法です。スリマルでは、Zoomを使ったオンライン診療で肥満症の治療について相談できます。通院の時間が取りづらい方も、まずは自分が治療の対象になるかを医師に確認してみてください。

免責事項

本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、特定の治療効果を保証するものではありません。治療の適応は個別の診察により判断されます。効果・副作用には個人差があります。気になる症状や治療をご検討の方は、必ず医師にご相談ください。

「どうしても体重が減らない」と悩んでいませんか?

「治療を始めるべきか」「専門医に相談したいが、どの病院へ行けばよいのか」など、不安な気持ちを抱えていませんか?
症状が急に悪化したり、不安になったりしたときに、すぐに医師に相談できるよう、スリマルを利用して、治療への一歩を踏み出しましょう。

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