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脂肪肝を改善する食事|良い食べ物・控えたい食べ物と献立例

健康診断で脂肪肝を指摘された方へ。控えたい食べ物・とりたい食べ物、献立例、外食・コンビニでの選び方を研究をもとに解説し、続けやすいコツと医師に相談する目安も紹介します。

医療監修

肥満症・代謝疾患領域の医療情報について、医療ガイドラインおよび医学論文を参考に編集しています。

本記事は肥満症治療に関する医療情報を提供するものです。GLP-1受容体作動薬などの薬剤には副作用やリスクがあります。治療効果には個人差があり、すべての方に同じ結果が得られるわけではありません。詳細は医師にご相談ください。

公開日: 2026-11-05

この記事について

健康診断で「脂肪肝」と言われ、何を食べればいいか迷っている方へ向けた記事です。忙しくても続けやすい食事のコツを、研究データをもとに紹介します。

あなたも、「お酒は控えめなのに、なぜ脂肪肝?」と思ったことはないですか? 脂肪肝の原因はお酒だけではありません。甘い飲み物、食べすぎ、運動不足も関わっています。食事を見直すことは、肝臓の体質改善の土台になります。

用語メモ:お酒以外の原因で起こる脂肪肝は、以前「NAFLD(ナッフル)」と呼ばれていました。現在は「MASLD(代謝機能障害関連脂肪性肝疾患)」という名前に変わりつつあります。脂肪肝と肥満の関係は「肥満と脂肪肝」でも解説しています。


脂肪肝の改善に食事が大切な理由

脂肪肝を改善するには、体重を減らすことが最も重要です。目安は今の体重の7%。体重80kgの方なら約5.6kgです。

7%減量はなぜ目安になるの?

肥満を伴う脂肪肝では、7%以上の減量で肝臓の組織の改善が期待できると報告されています(Promrat K, et al. Hepatology 2010)。日本消化器病学会・日本肝臓学会の診療ガイドライン(2026年4月に「MASLD診療ガイドライン」へ改訂。前版は「NAFLD/NASH診療ガイドライン2020」)でも、食事療法・運動療法による減量が治療の基本とされています。

海外の研究(Vilar-Gomez E, et al. Gastroenterology 2015)では、減量の幅が大きいほど肝臓の炎症が改善した人の割合が高くなりました。ただし、結果には個人差があります。

肝臓に脂肪がたまる3つのしくみ

  1. 食べすぎ:使い切れなかったエネルギーが中性脂肪(体にたくわえられる脂肪)として肝臓にたまる
  2. 糖のとりすぎ:とくに果糖は肝臓で脂肪に変わりやすい
  3. インスリン抵抗性:血糖を下げるホルモン「インスリン」が効きにくくなり、脂肪がたまりやすくなる

この3つは、どれも食事内容と深く関係しています。だからこそ、食事の見直しが科学的根拠のある第一歩なのです。

控えたい食べ物・飲み物

最初に見直したいのは甘い飲み物とアルコールです。食べ物を減らすより取り組みやすいポイントです。

1. 清涼飲料水・甘いカフェドリンク

果糖ぶどう糖液糖などの「果糖」は、主に肝臓で処理されます。とりすぎると肝臓で脂肪がつくられやすくなります。

  • 清涼飲料水には糖を多く含むものがあるため、栄養成分表示の「炭水化物」「糖類」を確認する
  • 液体の糖は満腹感が得にくく、とりすぎやすい
  • 「野菜ジュース」「スポーツドリンク」も成分表示を確認する

水・お茶・無糖の炭酸水に置き換えるのが手軽な方法です。

2. アルコール

お酒は肝臓に直接負担をかけます。お酒が原因でない脂肪肝でも、飲酒量は少ないほうが望ましいです。

厚生労働省「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」(2024年)は、純アルコール量で飲酒量を把握するよう勧めています。純アルコール量(g)は「お酒の量(ml)×アルコール度数(%)÷100×0.8」で計算します。

お酒 純アルコール約20gの目安
ビール(5%) 中瓶1本(500ml)
日本酒(15%) 1合(180ml)
ワイン(12%) 200ml

脂肪肝を指摘された方は、飲酒量について医師に相談しましょう。お酒と体重の関係は「お酒と肥満」で詳しく紹介しています。

3. 脂質の多い食事

揚げ物・脂身の多い肉・菓子パンはエネルギーが高く、体重が増える原因になりやすい食べ物です。

  • 肉の脂身やバター、ラードに多い「飽和脂肪酸」はとりすぎに注意
  • 揚げ物は週に1〜2回までなど、回数で決めると続けやすい

4. 精製された炭水化物の大盛り

白米・パン・麺の大盛りや「おかわり」が習慣になっていませんか? 炭水化物は抜くのではなく、量を適正にすることが大切です。

積極的にとりたい食べ物

「何を減らすか」と同じくらい「何に置き換えるか」が大切です。地中海食に近い食べ方が、海外の診療指針でもすすめられています。

1. 食物繊維(野菜・海藻・きのこ・全粒穀物)

食物繊維は糖の吸収をゆるやかにし、満腹感を保ちます。

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」の目標量は、成人男性で1日20〜22g以上、女性で18g以上です。実際の平均摂取量はこれを下回っています。

  • 白米の一部を麦ごはん・玄米にする
  • 汁物にきのこ・わかめを足す
  • 食事の最初に野菜から食べる

2. 魚(とくに青魚)

サバ・イワシ・サンマなどには、EPA・DHAといった「n-3系脂肪酸」が含まれます。

n-3系脂肪酸を単独でとっても、脂肪肝が改善するとは示されていません。肉の一部を魚に置き換える、という考え方が現実的です。

3. 大豆・大豆製品

豆腐・納豆・枝豆は、たんぱく質を補いながら脂質を抑えられます。たんぱく質は筋肉を保つために欠かせません。減量中こそ毎食とりたい栄養素です。

4. コーヒーの研究

海外の観察研究のメタ解析(複数の研究をまとめて分析する方法)では、コーヒーを習慣的に飲む人は肝臓の線維化(肝臓が硬くなること)のリスクが低い傾向が報告されています。

ただし、観察研究のため「飲めば治る」とは言えません。

  • 砂糖・シロップ入りでは逆効果になりかねない
  • 飲むならブラックか無糖で
  • カフェインに敏感な方や持病のある方は、量に注意する

1日の献立例と外食・コンビニでの選び方

「主食・主菜・副菜をそろえ、主食は適量」——これが基本形です。ここでは忙しい平日を想定した例を紹介します。

平日の献立例

食事 メニュー例 ポイント
朝 麦ごはん小盛り、納豆、わかめと豆腐のみそ汁 大豆でたんぱく質を補う
昼 サバの塩焼き定食(ごはん小盛り)、小鉢の青菜 揚げ物より焼き魚
間食 無糖ヨーグルト、素焼きナッツひとつかみ 甘い菓子パンの代わりに
夕 鶏むね肉のソテー、きのこと野菜のスープ、ごはん小盛り 野菜とスープでかさ増し

必要なエネルギー量は、体格や活動量で変わります。持病のある方は医師や管理栄養士に確認してください。

外食で選ぶときの3つのコツ

  1. 定食を選ぶ:丼・麺単品より、副菜のある定食のほうがバランスをとりやすい
  2. 「ごはん少なめ」を頼む:多くの店で頼める手軽な方法
  3. 揚げ物は衣を残すか、焼き物・蒸し物に変える

コンビニで選ぶときの組み合わせ例

  • おにぎり1個+サラダチキン+カップのみそ汁
  • もち麦おにぎり+ゆで卵+カット野菜サラダ
  • そば+冷ややっこ+無糖のお茶

栄養成分表示の「炭水化物」「脂質」を見る習慣をつけると、選ぶ目が自然と育ちます。

果物・おやつはどこまでOK?

果物は「適量ならOK」です。目安は1日200g程度で、みかんなら2個、りんごなら1個ほどです(農林水産省・厚生労働省「食事バランスガイド」)。

果物で気をつけたい3つのこと

  1. ジュースより丸ごと:果汁100%ジュースは食物繊維が少なく、果糖を一度に多くとりやすい
  2. ドライフルーツは少量に:水分が抜けて糖が凝縮されている
  3. 缶詰のシロップ漬けは控える:シロップに糖が多く含まれる

果物には食物繊維・ビタミン・カリウムも含まれます。「果糖が気になるから」と完全に避ける必要はありません。

おやつはどう選ぶ?

おやつ(菓子・嗜好飲料)は「1日200kcal程度」が目安です(農林水産省・厚生労働省「食事バランスガイド」)。

  • おすすめ:無糖ヨーグルト、素焼きナッツ、チーズ、ゆで卵、高カカオチョコ少量
  • 控えたい:菓子パン、スナック菓子、甘い缶コーヒー、アイスクリーム

あなたも「小腹がすいたら、なんとなく甘いもの」になっていませんか? 買い置きを入れ替えるだけでも、環境から変えられます。

食事だけで改善しにくい場合

食事に加えて、運動が脂肪肝の改善を後押しします。それでも体重が減りにくい場合は、医療的な減量も選択肢の一つです。

運動は「体重が減らなくても」意味がある

有酸素運動には、体重があまり変わらなくても肝臓の脂肪を減らす効果が報告されています。

厚生労働省「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」は、成人に次の目安を示しています。

  • 歩行またはそれと同等以上の身体活動を1日60分以上(1日約8,000歩以上が目安)
  • 息が弾む程度の運動を週60分以上
  • 筋力トレーニングを週2〜3日

通勤で一駅歩く、階段を使うなど、生活の中で継続できる工夫から始めましょう。

肥満症の方には医療的な減量という選択肢も

BMIが高く、肥満による健康障害がある場合は「肥満症」と診断されることがあります。肥満症は、医学的に減量が必要な病気です。

食事療法・運動療法を続けても十分な効果が得られない場合、医師の判断で減量のための注射薬が処方されることがあります。

薬剤名 有効成分 肥満症以外の承認効能(電子添文)
ゼップバウンド チルゼパチド(GIP/GLP-1受容体作動薬) 中等症以上の閉塞性睡眠時無呼吸症候群(BMI27以上)
ウゴービ セマグルチド(GLP-1受容体作動薬) 肝硬変を伴わない代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH。中等度又は高度の線維化を有する場合)

どちらも週1回の自己注射で、少ない量から4週間ごとに段階的に増やします。減量効果には個人差があります。

主な副作用とリスク

  • 吐き気、嘔吐、下痢、便秘などの胃腸症状
  • 低血糖(とくに他の糖尿病治療薬と併用する場合)
  • まれに急性膵炎、胆のう炎などの重い副作用

医師の診断・管理のもとで使用する薬であり、自己判断で使うものではありません。

糖尿病の薬を減量目的で使うのは危険です

オゼンピック・リベルサス・マンジャロは、2型糖尿病の治療薬です。肥満症の効能はありません。

減量目的で使うと、適切な管理を受けられず、健康被害につながるおそれがあります。個人輸入品には偽造品の懸念もあります。また、医薬品副作用被害救済制度の対象外です。

スリマルの肥満症オンライン診療について

スリマルは、医師の診断に基づく肥満症を対象としたオンライン診療です。

  • 診療形態:Zoomによるオンライン診療のみ(対面診療は行っていません)
  • 料金:自由診療のため保険は使えず、全額自己負担
  • ゼップバウンド:2.5mg ¥36,410〜(税込・1ヶ月分)
  • ウゴービ:0.25mg ¥19,800〜(税込・1ヶ月分)
  • 診察料・配送料は無料
  • 処方対象は肥満症のみ:MASH・閉塞性睡眠時無呼吸症候群の治療は行っていません。脂肪肝そのものの治療を目的とした処方もできません

処方の対象とならない方

  • 20歳未満の方
  • 初診時のBMIが27未満の方
  • 美容目的・痩身ダイエット目的の方
  • 糖尿病の治療薬(ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア剤、速効型インスリン分泌促進剤、α-グルコシダーゼ阻害剤、チアゾリジン系薬剤、DPP-4阻害剤、SGLT2阻害剤、インスリン製剤等)の処方を受けている方
  • 妊娠中または妊娠の可能性がある方

授乳中の方や、心臓病・腎臓病などの既往がある方は、医師が診察で処方の可否を判断します。

まとめ

  • 脂肪肝の改善は「体重の7%減」が一つの目安
  • まずは甘い飲み物とアルコールを見直す
  • 食物繊維・魚・大豆を増やし、主食は適量に
  • 果物は1日200g程度、ジュースより丸ごと
  • 運動を組み合わせると、肝臓の脂肪が減りやすい

脂肪肝は、日々の食事で少しずつ変えていける状態です。完璧を目指さず、続けられることを一つずつ増やしましょう。

ただし、肝機能の数値が高い方や体重がなかなか減らない方は、自己判断で済ませないでください。肝臓の状態や治療の必要性は、医師の診察でしかわかりません。まずは医師に相談してみてください。

免責事項

本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、特定の治療効果を保証するものではありません。治療の適応は個別の診察により判断されます。効果・副作用には個人差があります。気になる症状や治療をご検討の方は、必ず医師にご相談ください。

「どうしても体重が減らない」と悩んでいませんか?

「治療を始めるべきか」「専門医に相談したいが、どの病院へ行けばよいのか」など、不安な気持ちを抱えていませんか?
症状が急に悪化したり、不安になったりしたときに、すぐに医師に相談できるよう、スリマルを利用して、治療への一歩を踏み出しましょう。

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