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経口セマグルチドの「肥満」への活用とは?飲み薬と注射薬の違いを科学的根拠で解説

経口セマグルチドとは何かを、海外の肥満治療での位置づけと日本の糖尿病薬リベルサスとの違いから科学的根拠に基づき解説。承認済みの肥満症オンライン診療という選択肢もご紹介します。

医療監修

肥満症・代謝疾患領域の医療情報について、医療ガイドラインおよび医学論文を参考に編集しています。

本記事は肥満症治療に関する医療情報を提供するものです。GLP-1受容体作動薬などの薬剤には副作用やリスクがあります。治療効果には個人差があり、すべての方に同じ結果が得られるわけではありません。詳細は医師にご相談ください。

公開日: 2026-07-14

最終更新日: 2026-07-14

経口セマグルチドとは?リベルサスとどう関係する?

経口セマグルチドとは、飲み薬タイプの「セマグルチド」という成分を指し、日本では糖尿病薬リベルサスがこれにあたります。

経口セマグルチドとは、飲み薬タイプの「セマグルチド」という成分を指し、日本では糖尿病薬リベルサスがこれにあたります。

セマグルチドは「GLP-1受容体作動薬」と呼ばれる成分です。GLP-1とは、食後に腸から出て食欲や血糖を調整するホルモンのこと。この働きをまねる薬が、食欲を抑え、体重や血糖のコントロールを助けます。セマグルチドには注射タイプと飲み薬タイプがあります。飲み薬タイプの代表が「リベルサス(経口セマグルチド)」です。

注意したいのは、同じ成分でも「用途」と「用量」が国や製品で異なる点です。日本のリベルサスは2型糖尿病の治療薬として承認されています。肥満症そのものへの適応ではありません。ここを混同すると期待値がずれてしまいます。GLP-1薬の全体像はGLP-1と肥満症治療の基礎もあわせてご覧ください。

海外では肥満治療にどう使われている?

海外では高用量の経口セマグルチドが肥満治療の臨床試験で検討され、一定の体重減少が報告されています。

海外では高用量の経口セマグルチドが肥満治療の臨床試験で検討され、一定の体重減少が報告されています。

海外では、糖尿病用より高い用量の経口セマグルチドが肥満を対象に研究されてきました。代表例が「OASIS 1」という臨床試験です。この試験では、経口セマグルチド50mgを1日1回、約68週間使用した群で、平均約15%の体重減少が報告されました(Lancet, 2023)。ただし、これはあくまで臨床試験の平均値です。効果には個人差があり、すべての方に同じ結果が出るわけではありません。

一方で、副作用も同時に報告されています。主なものは吐き気、下痢、便秘、嘔吐などの消化器症状です。効果の数字だけを見て判断するのは危険です。GLP-1薬の副作用の全体像はGLP-1薬の主な副作用で整理しています。海外での良好なデータが、そのまま日本での承認や安全性を意味するわけではない点にも注意が必要です。

日本の「リベルサス」は肥満に使えるの?

日本のリベルサスは2型糖尿病の治療薬であり、肥満症の治療薬としては承認されていません。

日本のリベルサスは2型糖尿病の治療薬であり、肥満症の治療薬としては承認されていません。

ここが最も誤解されやすいポイントです。日本で承認されているリベルサスは、3mg・7mg・14mgという用量で、対象は2型糖尿病です。海外の肥満試験で使われた50mgのような高用量は、日本では肥満症向けに承認されていません。つまり、日本で「肥満のためにリベルサスを使う」ことは、承認された使い方の範囲外にあたります。

「同じセマグルチドなら量を増やせばよいのでは」と考える方もいるかもしれません。しかし用量や適応は、臨床試験と審査を経て決まるものです。自己判断で増量したり、個人輸入で入手したりする行為には、健康被害や品質不明のリスクがあります。糖尿病薬と肥満症治療薬の違いはリベルサスとウゴービの違いでも詳しく解説しています。

注射薬ウゴービと何が違う?

日本で肥満症に承認されているセマグルチドは、注射薬の「ウゴービ(一般名:セマグルチド)」です。

日本で肥満症に承認されているセマグルチドは、注射薬の「ウゴービ(一般名:セマグルチド)」です。

飲み薬のリベルサスと違い、注射薬のウゴービ(セマグルチド)は肥満症を対象に承認されています。投与方法は週1回の自己皮下注射で、0.25mgから段階的に増やしていきます。臨床試験(STEP 1、Wegovy 2.4mg)では、約68週間で平均約15%前後の体重減少が報告されました。ただし、これも平均値であり、効果には個人差があります。

飲み薬と注射薬にはそれぞれ特徴があります。飲み薬は針を使わない手軽さがある一方、日本では肥満症適応がありません。注射薬は自己注射の手間がある一方、肥満症治療薬として承認されています。ウゴービの効果に関する詳細はウゴービの効果を参照してください。どちらも医師の診察と管理のもとで使う薬です。

経口薬と注射薬、どちらを選べばいい?

「飲みやすさ」だけで選ぶのではなく、承認状況・安全性・自分の状態を踏まえて医師と決めることが大切です。

「飲みやすさ」だけで選ぶのではなく、承認状況・安全性・自分の状態を踏まえて医師と決めることが大切です。

飲み薬か注射薬かは、多くの方が気になる比較軸です。ただ、日本の現状では選択の前提が異なります。肥満症への承認があるのは注射薬です。経口の高用量セマグルチドは、日本では肥満症向けに承認されていません。そのため「飲み薬で肥満症治療」を日本国内の承認薬で行うことは、現時点では選択肢にないのです。

大切なのは、無理なく継続できる方法を、安全性を確保したうえで選ぶことです。GLP-1薬は魔法の薬ではありません。食事や運動といった生活習慣の見直しと組み合わせてこそ、体質改善につながります。効果と副作用の両面を理解し、自分の状態に合うかを医師に相談しましょう。

どんな副作用やリスクがある?

セマグルチドを含むGLP-1薬には、吐き気・下痢・便秘などの消化器症状をはじめとした副作用があります。

セマグルチドを含むGLP-1薬には、吐き気・下痢・便秘などの消化器症状をはじめとした副作用があります。

効果に触れたなら、リスクにも必ず目を向ける必要があります。GLP-1薬でよく報告される副作用は、吐き気、嘔吐、下痢、便秘などの消化器症状です。多くは投与初期や増量時に出やすいとされます。また、他の薬との組み合わせによっては低血糖のリスクもあります。まれに重い副作用が起こる可能性もあります。

こうした薬は、必ず医師の診察・説明を受けたうえで、医師の管理のもとで使うことが前提です。市販のサプリメントやダイエット食品とは全く異なるものです。「飲むだけ」で解決するという考え方は禁物です。詳しい副作用や重篤な禁忌については、各製剤の添付文書(PMDA)を一次情報として必ず確認してください。

未承認用途にはどんな注意が必要?

承認外の用途や個人輸入には、健康被害・品質不明・自己責任という重いリスクが伴います。

承認外の用途や個人輸入には、健康被害・品質不明・自己責任という重いリスクが伴います。

海外で肥満に使われているからといって、日本で同じ使い方が安全とは限りません。個人輸入で高用量の経口セマグルチドを入手する行為には、複数のリスクがあります。まず、品質や真正性が保証されません。次に、医師の管理がないまま使うと副作用への対応が遅れます。そして、健康被害が生じても公的な救済制度の対象外となる場合があります。

本記事はあくまで情報の解説であり、未承認用途を勧めるものではありません。肥満症の治療を考えるなら、日本で承認された薬を、医師の診察のもとで使うことが基本です。承認薬による治療の流れはGLP-1のオンライン処方の仕組みもご覧ください。

誰が治療の対象になる?対象外の人は?

肥満症のオンライン診療は、20歳以上・BMI 27以上で、医師が肥満症と診断した方が対象です。

肥満症のオンライン診療は、20歳以上・BMI 27以上で、医師が肥満症と診断した方が対象です。

あなたが治療の対象になるかは、いくつかの条件で決まります。対象となるのは、20歳以上で、BMI 27以上、かつ医師の診断に基づく肥満症に該当する方です。BMIとは体重と身長から算出する体格の指標のことです。

一方で、次に当てはまる方は治療の対象外です。

  • 20歳未満の方
  • 初診時のBMIが27未満の方
  • 美容目的・痩身ダイエット目的の方
  • 糖尿病用の薬(ビグアナイド系、SGLT2阻害剤、インスリン製剤など)を処方されている方

また、妊娠の可能性がある方、心臓病や脳卒中の既往がある方などは、自動的に対象外ではありませんが、医師の慎重な判断が必要です。該当する話題がある場合は、必ず医師に相談してください。

承認済みの肥満症治療という選択肢とは?

スリマルは、承認された肥満症治療薬を用いる自由診療のオンライン診療サービスです。

スリマルは、承認された肥満症治療薬を用いる自由診療のオンライン診療サービスです。

「忙しくて通院の時間がない」「でも医療的なアプローチを試したい」——そんな方に向けて、スリマルは肥満症のオンライン診療を提供しています。取り扱うのは、日本で肥満症に承認された注射薬、ウゴービ(セマグルチド)とゼップバウンド(一般名:チルゼパチド)です。診察はZoomで行い、受付は24時間対応しています。

ここで大切な前提をお伝えします。スリマルは自由診療(自費)であり、保険適用ではありません。費用は全額自己負担となります。また、対面診療は行っておらず、オンライン診療のみです。承認薬を使う場合でも、効果には個人差があり、副作用のリスクがあります。まずは自分が対象になるか、医師の診察で確認することから始めてみませんか。

「どうしても体重を減らない」と悩んでいませんか?

「治療を始めるべきか」「専門医に相談したいが、どの病院へ行けばよいのか」など、不安な気持ちを抱えていませんか?
症状が急に悪化したり、不安になったりしたときに、すぐに医師に相談できるよう、スリマルを利用して、治療への一歩を踏み出しましょう。

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