この記事は、BMIが27以上で肥満症治療を考えており、始める前に費用の全体像を知りたい方に向けています。
「月にいくらかかるのか」「いつまで払い続けるのか」。気になるのはこの2点ではないですか? 医療ダイエットの費用は、初月の金額だけでは判断できません。用量が段階的に上がるため、続けるほど月額も変わるからです。 この記事では、スリマルの公表価格をもとに月額と総額を試算します。あわせて、保険診療の考え方と、薬代以外の費用も整理します。
BMI27以上で肥満症治療を検討中の方へ。ゼップバウンド・ウゴービの用量別月額、6か月・12か月の総額試算、保険診療との違い、医療費控除を解説します。費用や対象かどうか気になる方は医師にご相談ください。
医療監修
肥満症・代謝疾患領域の医療情報について、医療ガイドラインおよび医学論文を参考に編集しています。
本記事は肥満症治療に関する医療情報を提供するものです。GLP-1受容体作動薬などの薬剤には副作用やリスクがあります。治療効果には個人差があり、すべての方に同じ結果が得られるわけではありません。詳細は医師にご相談ください。
公開日: 2026-11-05
この記事は、BMIが27以上で肥満症治療を考えており、始める前に費用の全体像を知りたい方に向けています。
「月にいくらかかるのか」「いつまで払い続けるのか」。気になるのはこの2点ではないですか? 医療ダイエットの費用は、初月の金額だけでは判断できません。用量が段階的に上がるため、続けるほど月額も変わるからです。 この記事では、スリマルの公表価格をもとに月額と総額を試算します。あわせて、保険診療の考え方と、薬代以外の費用も整理します。
費用の大部分は薬代です。そのほかに、診察料・検査費・配送料などがかかることがあります。
| 項目 | 内容 | スリマルの場合 |
|---|---|---|
| 薬代 | ゼップバウンド・ウゴービの注射薬 | 用量ごとに定額(下表) |
| 診察料 | オンライン診察の費用 | 無料 |
| 配送料 | 自宅への発送費 | 無料 |
「医療ダイエット」と呼ばれることもありますが、この記事で扱うのは医師の診断に基づく肥満症の治療です。美容目的・痩身目的の方はスリマルの対象外です。 「肥満」はBMI25以上の状態を指します。「肥満症」は、肥満に高血圧や脂質異常症などの健康障害が合併している(または合併が予測される)状態で、医学的に減量が必要とされる病態です(日本肥満学会 肥満症診療ガイドライン2022)。
スリマルは自由診療のオンライン診療です。保険は使えず、費用は全額自己負担になります。
月額は用量によって大きく変わります。どちらの薬も、少ない量から始めて4週間の間隔で段階的に増量します(各電子添文)。
GLP-1は食後に腸から出るホルモンで、食欲や胃の動きに関わります。どちらも週1回、自分でおなかなどに皮下注射します。
| 用量 | 料金 |
|---|---|
| 2.5mg | ¥36,410 |
| 5mg | ¥55,435 |
| 7.5mg | ¥78,271 |
| 10mg | ¥109,868 |
| 12.5mg | ¥126,500 |
| 15mg | ¥151,800 |
| 用量 | 料金 |
|---|---|
| 0.25mg | ¥19,800 |
| 0.5mg | ¥31,900 |
| 1.0mg | ¥50,996 |
| 1.7mg | ¥100,067 |
| 2.4mg | ¥129,250 |
出典:スリマル 料金ページ
どの用量まで増やすかは、効果や副作用の出方を見て医師が判断します。上の表の高い用量まで必ず進むわけではありません。 なお、ゼップバウンドには閉塞性睡眠時無呼吸症候群、ウゴービにはMASH(脂肪肝炎の一種)の効能もあります。ただし、スリマルが処方するのは肥満症の治療のみです。
総額は「どの用量で維持するか」で決まります。ここでは、毎月1段階ずつ増量した場合の一例を試算します。
ゼップバウンド(10mgまで増量した場合の一例)
| 回 | 用量 | 料金 |
|---|---|---|
| 1 | 2.5mg | ¥36,410 |
| 2 | 5mg | ¥55,435 |
| 3 | 7.5mg | ¥78,271 |
| 4〜6 | 10mg | ¥109,868×3 |
| 合計 | ¥499,720 |
ウゴービ(2.4mgまで増量した場合の一例)
| 回 | 用量 | 料金 |
|---|---|---|
| 1 | 0.25mg | ¥19,800 |
| 2 | 0.5mg | ¥31,900 |
| 3 | 1.0mg | ¥50,996 |
| 4 | 1.7mg | ¥100,067 |
| 5〜6 | 2.4mg | ¥129,250×2 |
| 合計 | ¥461,263 |
上の6か月の増量例のあと、同じ用量のまま12か月目まで続けた場合の試算です。
| 薬剤 | 12回分の総額 | 1回あたり平均 |
|---|---|---|
| ゼップバウンド(10mg維持の例) | ¥1,158,928 | 約¥96,600 |
| ウゴービ(2.4mg維持の例) | ¥1,236,763 | 約¥103,100 |
これはあくまで計算上の一例です。低い用量で維持する場合は総額が下がります。副作用で増量を見送れば、それだけ期間も変わります。 費用は「1年で100万円前後になりうる」と考えておくと、続けられるかを判断しやすくなります。
肥満症治療は、薬だけで完結するものではありません。食事療法・運動療法と組み合わせることが前提です。 肥満症の効能には「食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られない場合」という条件があります(各電子添文)。 途中で費用が続かずにやめると、生活習慣の見直しも中途半端になりがちです。無理なく続けられる予算かどうかを、始める前に確認しましょう。
効果には個人差があります。また、副作用として吐き気・嘔吐・下痢・便秘などの胃腸症状がよく見られます。まれに急性膵炎や胆のうの病気が起こることもあります。必ず医師の診察・管理のもとで使用してください。
保険診療ならゼップバウンド・ウゴービの自己負担は軽くなります。ただし、受けられる人と医療機関には厳しい条件があります。
両剤とも国の「最適使用推進ガイドライン」で、保険で使える対象が決められています。主な条件は次のとおりです。
なお、ゼップバウンドの電子添文上の効能は「高血圧、脂質異常症又は耐糖能障害(2型糖尿病、耐糖能異常等)」のいずれかがある場合ですが、保険給付は「高血圧、脂質異常症又は2型糖尿病」がある場合に限られています(厚生労働省 保医発0518第2号)。
出典:最適使用推進ガイドライン チルゼパチド(肥満症)・セマグルチド(肥満症)(PMDA掲載)
保険診療の自己負担割合は、年齢や所得によって異なります。月の負担が一定額を超えた場合は、高額療養費制度の対象になることもあります。 具体的な金額は、受診する医療機関や加入している保険者に確認してください。
スリマルは上記の要件を満たす保険医療機関ではありません。自由診療として提供しており、保険は使えません。 「保険の条件には当てはまらないが、肥満症の治療を受けたい」「通院の時間が取れない」という方の選択肢の一つです。
医療機関によっては、薬代とは別に費用がかかります。見落としやすいのは次の3つです。
スリマルは診察料・配送料ともに無料です。かかるのは上の表の薬代のみで、決済後、当日〜翌営業日に発送します。 問診では、健康診断の結果や服用中の薬なども確認します。そのうえで医師がZoomで診察し、処方できるかを判断します。
医療機関を比べるときは、初月の金額だけで判断しないことが大切です。
初月は最も低い用量なので、どこでも安く見えます。差が出るのは、増量後の用量の価格です。 比べるときは「維持する可能性のある用量の月額」を確認しましょう。
複数月分のまとめ買いで1か月あたりが安くなるプランもあります。ただし、副作用で中止や減量になると、薬が余ることがあります。 スリマルは1か月分ずつの処方のみで、定期購入や複数月のパッケージはありません。毎月の診察で用量を見直しながら進めます。
フリマアプリやSNSでの個人間売買は、医薬品医療機器等法に違反する違法行為です(厚生労働省)。処方された薬を他人に譲ることも違法です。 海外からの個人輸入には、偽造品や健康被害のおそれがあります。また、医薬品副作用被害救済制度の対象外になります。費用より安全性を優先してください。
医師による診療・治療の対価は、医療費控除の対象となる医療費に含まれます(国税庁 タックスアンサー No.1122)。一方、容姿を美化する目的の費用は対象外とされています(所得税基本通達73-4)。
肥満症治療の費用が対象になるかは、個別の状況で判断されます。申告前に、所轄の税務署へ確認してください。 12か月の試算では総額が100万円前後になるため、控除の対象になれば負担の見通しが変わります。
スリマルでは、次の方には処方できません。
妊娠中または妊娠の可能性がある方には投与しません。授乳中の方や、心臓病・腎臓病などの既往がある方は、医師が診察で判断します。
医療ダイエットの費用は、用量が上がるにつれて月額も上がります。1年続けると、総額は100万円前後になることもあります。 大切なのは、科学的根拠のある治療を、無理なく継続できる計画で進めることです。一人で体質改善を目指して行き詰まっているなら、医療の力を借りるのも一つの方法です。 費用や自分が対象になるかが気になる方は、まず医師に相談してみてください。スリマルでは、LINEから予約してオンラインで診察を受けられます。
本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、特定の治療効果を保証するものではありません。治療の適応は個別の診察により判断されます。効果・副作用には個人差があります。気になる症状や治療をご検討の方は、必ず医師にご相談ください。