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ウゴービで食欲がないときの食事|食べやすい食品と受診の目安

ウゴービなどGLP-1受容体作動薬の使用中に食欲がない・吐き気があるときの食べ方、食べやすい食品、水分補給のコツを解説します。急性膵炎や脱水など、すぐ受診すべき症状も紹介。気になる症状は医師にご相談ください。

医療監修

肥満症・代謝疾患領域の医療情報について、医療ガイドラインおよび医学論文を参考に編集しています。

本記事は肥満症治療に関する医療情報を提供するものです。GLP-1受容体作動薬などの薬剤には副作用やリスクがあります。治療効果には個人差があり、すべての方に同じ結果が得られるわけではありません。詳細は医師にご相談ください。

公開日: 2026-10-27

食欲がないときの食事の基本

結論から言うと、ポイントは次の4つです。

  1. 少量を、回数を分けて食べる(1日3食にこだわらない)
  2. 脂っこいもの・量の多い食事を避け、消化しやすいものを選ぶ
  3. 水分はこまめに、少しずつとる
  4. 水分もとれない、激しい腹痛が続くといったときは、自己判断せず医師に相談する

「薬を使っているのだから、食べなくても大丈夫」と考えていませんか? 食欲が落ちていても、体を動かすエネルギー、たんぱく質、水分は毎日必要です。無理に食べる必要はありませんが、まったく食べない状態を続けるのは避けましょう。

ここで紹介する食事の工夫は、症状が軽くなる可能性のある一般的な方法です。症状の軽さや効果を約束するものではありません。症状の出方には個人差があります。

食欲が落ちる理由

食欲が落ちるのは、薬の働きによるものです。電子添文(医薬品の公式な説明書)では、GLP-1受容体作動薬の作用として次の2点が挙げられています。

  • 胃の内容物が腸へ送られるのを遅くする(胃内容排出遅延)
  • 脳の食欲に関わる部分に作用し、食欲を抑える

胃に食べ物がとどまる時間が長くなるため、少し食べただけで満腹になりやすくなります。いつもの量を食べると、胃もたれや吐き気が出やすくなります。

ウゴービ・ゼップバウンドの電子添文では、吐き気・下痢・便秘・嘔吐などの消化器症状が、よく見られる副作用として記載されています。海外の臨床試験(STEP 1試験、Wilding JPH et al. N Engl J Med 2021)では、セマグルチド2.4mg群の約4割に吐き気がみられました。多くは軽度〜中等度で、時間とともに軽くなったと報告されています。

ただし、どの程度出るか・どのくらい続くかには個人差があります。とくに 使い始めの時期や増量した直後 は症状が出やすいため、食事の工夫が役立ちます。

食べやすい食品と食べ方

結論として、「少量を回数に分け、脂質が少なく消化しやすいものを選ぶ」が基本です。

食べ方の5つのコツ

  • 1回量を減らし、回数を分ける:胃に一度に入る量を減らすと、もたれにくくなります
  • ゆっくりよく噛む:一口ごとに箸を置くくらいのペースが目安です
  • 「腹八分目」の手前でやめる:満腹のサインは遅れて届きます。「もう少し食べられそう」でやめましょう
  • 食後すぐに横にならない:食後しばらくは、上半身を起こして過ごすと楽なことがあります
  • においの強い温かい料理より、冷ましたものを選ぶ:においで吐き気が強まる場合に、楽になることがあります

食べやすい食品の例

分類 食品の例 ポイント
主食 おかゆ、やわらかく煮たうどん、食パン、クラッカー 脂質が少なく消化しやすい
たんぱく質 豆腐、卵(ゆで卵・茶碗蒸し)、白身魚、鶏ささみ、ヨーグルト 少量でもたんぱく質をとれる
野菜・果物 よく煮た野菜、バナナ、りんご(すりおろし)、缶詰の果物 繊維が少なめでやわらかいもの
汁物 具の少ないスープ、みそ汁 水分と塩分を一緒にとれる

たんぱく質を意識しましょう

食事量が減ると、まず不足しやすいのが たんぱく質 です。たんぱく質は、筋肉や皮膚、血液などの材料になる栄養素です。

「日本人の食事摂取基準(2025年版)」(厚生労働省)では、18〜64歳の推奨量は男性で1日65g、女性で1日50gです。食べられる量が限られるときは、主食より先に、豆腐・卵・ヨーグルトなどたんぱく質の多い食品から手をつけるのがおすすめです。

肥満症診療ガイドライン2022(日本肥満学会)でも、エネルギーを制限する食事では、たんぱく質やビタミン・ミネラルを十分にとることが示されています。無理なく続けられる範囲で、少しずつ取り入れてみてください。

避けたい食品

次のような食品は、胃にとどまる時間が長かったり刺激が強かったりして、症状を強めることがあります。

  • 脂っこい食品:揚げ物、ラーメン、焼肉、生クリームを使ったスイーツなど。脂質は胃の動きをさらに遅くします
  • 量の多い食事:大盛り、食べ放題、コース料理など
  • 刺激の強い食品:香辛料の多い料理、極端に熱いもの・酸っぱいもの
  • 炭酸飲料:お腹が張って、膨満感(お腹の張り)が強まることがあります
  • アルコール:胃腸への負担になるほか、急性膵炎(すい臓の急な炎症)の主な成因の一つとされています(難病情報センター「重症急性膵炎」)。とくに体調がすぐれないときは控えましょう
  • 甘いもの・糖分の多い飲み物の一気飲み:一度に大量にとると、気分が悪くなることがあります

「避けたい」といっても、一切口にしてはいけないという意味ではありません。症状がつらい時期は控えめにし、体調に合わせて少しずつ様子を見ましょう。

水分補給のポイント

食欲がないときに見落としがちなのが 水分 です。私たちは食事からも水分をとっています。食事量が減るとその分の水分も減るため、意識して補う必要があります。

厚生労働省の「健康のため水を飲もう」推進運動によると、人の体からは1日に約2.5Lの水分が出ていきます。このうち約1.2Lは、飲み水でとることが目安とされています。

水分補給の工夫

  • 一度に大量に飲まず、コップ半分程度をこまめに:胃が張るのを防げます
  • 常温か、少し冷たいものを選ぶ:冷たいほうが飲みやすいと感じる方もいます
  • 水やお茶が基本:カフェインの多い飲み物の飲みすぎには注意しましょう
  • 嘔吐や下痢があるときは経口補水液も選択肢に:水分と一緒に、失われた塩分(電解質)も補えます

電子添文では、吐き気・嘔吐・下痢などによる 脱水 が、急性腎障害(腎臓の働きが急に落ちる状態)につながるおそれがあると注意喚起されています。水分補給は、食事以上に優先して考えてください。

尿の色が濃い、回数が明らかに減った、口が渇く、立ちくらみがする——こうしたときは、脱水のサインかもしれません。

食べられない状態が続くときの注意

食欲が落ちるのは薬の作用の一つですが、ほとんど食べられない日が続く 状態は望ましくありません。次のような問題につながるおそれがあるためです。

  • 筋肉量の低下:たんぱく質不足が続くと、脂肪だけでなく筋肉も落ちやすくなります
  • 栄養不足:ビタミン・ミネラルが不足し、だるさや抜け毛の原因になることがあります
  • 脱水:前の章で触れたとおり、腎臓に負担がかかります

自己判断で用量を変えないでください

「つらいから注射を1回休もう」「効かない気がするから量を増やそう」と自分で決めるのは避けましょう。用量の調整や増量のタイミングは、医師が症状を確認して判断 します。

ウゴービ・ゼップバウンドはどちらも、少ない量から4週間の間隔で段階的に増やす薬です。症状がつらい場合は、増量を待つなどの対応を医師と相談できます。

体質改善を急ぐより、無理なく継続できるペースを医師と一緒に探すことが大切です。

すぐに受診すべき症状

以下の症状は、重大な副作用や、電子添文で注意喚起されている症状のサインである可能性があります。我慢したり様子を見たりせず、処方を受けた医師に連絡してください。 症状が強いときは、近くの医療機関の受診や救急要請をためらわないでください。

症状 考えられる状態
激しい腹痛が続く(背中に広がる痛み、嘔吐を伴うことも) 急性膵炎(すい臓の急な炎症)
水分もとれないほどの嘔吐・下痢、尿がほとんど出ない、強いめまい 脱水・急性腎障害
みぞおちや右上腹部の痛み、発熱、皮膚や白目が黄色い 胆石症・胆のう炎 など
強い腹痛とお腹の張り、便やおならが出ない、嘔吐 腸閉塞(腸の中身が通らなくなる状態)
冷や汗、手のふるえ、動悸、強い空腹感、意識がぼんやりする 低血糖(とくに他の血糖を下げる薬を使っている場合)
じんましん、息苦しさ、顔や唇の腫れ アナフィラキシー(重いアレルギー反応。ゼップバウンドの電子添文では重大な副作用として記載)

急性膵炎が疑われる場合、電子添文では投与を中止するよう定められています。膵炎と診断された場合は、再投与しないこととされています。自己判断で再開しないでください。

まとめ

ウゴービやゼップバウンドの使用中に食欲が落ちるのは、胃の動きや食欲に関わる薬の働きによるものです。つらいときは、次のポイントを思い出してください。

  • 少量を回数に分け、ゆっくり食べる
  • 脂っこいもの・量の多い食事は控えめに
  • 食べられる量が少ないときは、たんぱく質を優先する
  • 水分はこまめに、少しずつ。嘔吐・下痢があれば経口補水液も
  • 用量の変更は自己判断せず、医師に相談する
  • 激しい腹痛や、水分もとれない状態は、すぐに医師へ連絡する

なお、スリマルは 自由診療(保険適用外・全額自己負担) の 肥満症オンライン診療 サービスです。診察はZoomのみで、対面診療・保険診療は行っていません。ウゴービ・ゼップバウンドを 肥満症の治療 として処方します。

治療の対象は、20歳以上・BMI 27以上で、医師の診断により肥満症に該当する方です。次の方は対象外となります。

  • 20歳未満の方
  • 初診時のBMIが27未満の方
  • 美容目的・痩身ダイエット目的の方
  • 糖尿病の治療薬(ビグアナイド系薬剤、スルホニルウレア剤、DPP-4阻害剤、SGLT2阻害剤、インスリン製剤など)の処方を受けている方

妊娠中・妊娠の可能性がある方も、電子添文上投与しないこととされています。

食事の工夫で楽になることもありますが、症状の出方には個人差があります。食欲がない状態が続く、食事のとり方に不安があるといったときは、一人で抱え込まずに医師に相談してください。科学的根拠に基づいて、あなたの体調に合った進め方を一緒に考えていきましょう。

免責事項

本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、特定の治療効果を保証するものではありません。治療の適応は個別の診察により判断されます。効果・副作用には個人差があります。気になる症状や治療をご検討の方は、必ず医師にご相談ください。

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症状が急に悪化したり、不安になったりしたときに、すぐに医師に相談できるよう、スリマルを利用して、治療への一歩を踏み出しましょう。

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