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マンジャロの副作用|よくある症状・重大な副作用・低血糖の注意点

マンジャロの副作用を電子添文に沿って解説します。主な副作用と重大な副作用、低血糖への注意、対処法、すぐ受診すべき症状がわかります。ダイエット目的で使うリスクにも触れます。肥満症の治療を考えている方は医師にご相談ください。

医療監修

肥満症・代謝疾患領域の医療情報について、医療ガイドラインおよび医学論文を参考に編集しています。

本記事は肥満症治療に関する医療情報を提供するものです。GLP-1受容体作動薬などの薬剤には副作用やリスクがあります。治療効果には個人差があり、すべての方に同じ結果が得られるわけではありません。詳細は医師にご相談ください。

公開日: 2026-10-27

マンジャロの主な副作用は?

最も多い副作用は、吐き気・下痢・便秘などの消化器症状です。頻度は低いものの、急性膵炎・胆のうの病気・腸閉塞(イレウス)・低血糖などの「重大な副作用」も記載されています。

マンジャロ(一般名:チルゼパチド)は、2型糖尿病の治療薬です。電子添文に書かれている効能は「2型糖尿病」だけです。肥満症やダイエットの薬としては承認されていません。

2つのホルモンの働きを利用する薬です。GIPとGLP-1という、食事をとると腸から出るホルモンです。血糖を下げる働きのほか、胃の動きをゆるやかにして食欲を抑える作用もあります。この作用が、副作用の出方にも関係しています。

あなたも「体重が減るなら、少しくらいの副作用は仕方ない」と思っていませんか? まずは、どんな副作用が書かれているのかを正しく知っておきましょう。

よく見られる副作用は何?

電子添文では、悪心(吐き気)・嘔吐・下痢・便秘・腹痛・消化不良・食欲減退が5%以上の頻度で記載されています。

「その他の副作用」に書かれている症状を、頻度ごとにまとめると次のとおりです。

頻度 主な症状
5%以上 悪心、嘔吐、下痢、便秘、腹痛、消化不良、食欲減退
1〜5%未満 腹部膨満、胃食道逆流性疾患、おくび(げっぷ)、注射部位反応(赤み・かゆみ・痛み・腫れなど)、膵アミラーゼ増加・リパーゼ増加(膵臓の酵素の数値の上昇)、体重減少、疲労
1%未満 鼓腸(お腹にガスがたまる)、心拍数増加、低血圧、血圧低下、胆石症、糖尿病網膜症(目の奥の網膜が傷む合併症)、過敏症(湿疹・発疹・かゆみを伴う発疹など)、味覚不全、異常感覚

消化器症状が多いのは、胃の中身が腸へ送られるスピードが遅くなるためです。食べたものが胃にとどまる時間が長くなり、胸やけやむかつきにつながります。

電子添文には、下痢や嘔吐が続いて脱水になり、急性腎障害(腎臓の働きが急に落ちる状態)に至るおそれも書かれています。「ただの胃腸の不調」と軽く見ないことが大切です。

重大な副作用にはどんなものがある?

電子添文の「重大な副作用」には、次の5つが書かれています。

重大な副作用 頻度(電子添文)
低血糖 頻度不明
急性膵炎 0.1%未満
胆嚢炎 / 胆管炎 / 胆汁うっ滞性黄疸 頻度不明 / 0.1%未満 / 頻度不明
アナフィラキシー、血管性浮腫 頻度不明
イレウス(腸閉塞) 頻度不明

「頻度不明」は「めったに起きない」という意味ではありません。発生した割合を数字で示せない、という意味です。どれも早く気づいて対応することが大切です。

  • 急性膵炎:膵臓に急に炎症が起きる病気です。嘔吐を伴う激しい腹痛が続くのが特徴です。
  • 胆嚢炎・胆管炎:胆汁の通り道に炎症が起きます。右上腹部の痛みや発熱が出ることがあります。
  • 胆汁うっ滞性黄疸:胆汁の流れが滞り、皮膚や白目が黄色くなる状態です。
  • アナフィラキシー・血管性浮腫:急に起きる強いアレルギー反応です。息苦しさや、顔・唇・のどの腫れが出ます。
  • イレウス:腸の動きが止まる状態です。ひどい便秘、お腹の張り、腹痛、嘔吐が出ます。

このほか、急激に血糖が改善すると、糖尿病網膜症が出たり悪化したりすることがあります。甲状腺に関する症状がないかの確認も、電子添文で求められています。

低血糖に注意が必要なのはどんな場合?

インスリン製剤やスルホニルウレア剤(SU剤:すい臓からインスリンを出させる飲み薬)を併用している場合は、特に注意が必要です。電子添文には、これらとの併用で重い低血糖が起き、意識を失った例も報告されていると書かれています。

低血糖とは、血液中の糖(ブドウ糖)が下がりすぎた状態です。主な症状には次のものがあります。

  • 脱力感、強い空腹感
  • 冷や汗、手のふるえ、動悸
  • 集中力の低下、ぼんやりする
  • ひどい場合は意識の低下

低血糖の症状が出たら、糖分を含む食べ物や飲み物をとります。α-グルコシダーゼ阻害剤を併用している場合は、砂糖ではなくブドウ糖をとる必要があります。この薬は砂糖の吸収をゆるやかにするためです。

電子添文では、高い所での作業や車の運転をする人にも注意を促しています。運転中にふらつきや冷や汗を感じたら、すぐに安全な場所に止めてください。

副作用にはどう対処すればいい?

消化器症状は、使い始めや増量した直後に出やすいとされています。自分でできる工夫と、医師に相談すべきことを分けて考えましょう。

自分でできる工夫

  1. 少しずつ食べる:1回の量を減らし、満腹になる前に食べるのをやめます
  2. 脂っこい食事を控える:揚げ物などは胃にとどまる時間が長くなりがちです
  3. 水分をこまめにとる:下痢や嘔吐があるときは、特に脱水に気をつけます
  4. 食物繊維と水分で便秘を予防する:野菜や海藻を意識してとります
  5. 注射する場所を毎回変える:お腹・太もも・上腕の中で、前回と少しずらします

自己判断でしないこと

  • 量を勝手に増やす・減らす・飛ばす
  • 症状を我慢して使い続ける
  • 他のGLP-1製剤やチルゼパチド製剤と一緒に使う

電子添文では、同じ成分(チルゼパチド)を含むゼップバウンドとの併用はしないこととされています。量を増やすペースは、効果と副作用を見ながら医師が判断します。無理なく続けるためにも、気になることは早めに主治医に伝えましょう。

すぐに受診すべき症状は?

次の症状があれば、マンジャロの使用を中止し、すぐに医療機関を受診してください。

症状 考えられる副作用
嘔吐を伴う激しい腹痛が続く 急性膵炎
右上腹部の痛み、発熱、皮膚や白目が黄色い 胆嚢炎・胆管炎・黄疸
ひどい便秘、お腹の強い張り、腹痛と嘔吐 イレウス(腸閉塞)
息苦しさ、じんましん、顔・唇・のどの腫れ アナフィラキシー・血管性浮腫
冷や汗やふるえが治まらない、意識がもうろうとする 重い低血糖
下痢・嘔吐が続き、尿が少ない・ふらつく 脱水・急性腎障害

電子添文では、急性膵炎と診断された場合、マンジャロを再び使わないこととされています。「様子を見よう」と思わずに受診することが、重症化を防ぐ近道です。

ダイエット目的で使う場合のリスクは?

糖尿病がない人がダイエット目的で使うのは、承認された使い方ではありません。承認された効能以外の目的で使うことになります。

主なリスクは次の4つです。

  • 安全性が確認されていない:承認の根拠になった臨床試験は、2型糖尿病の患者さんが対象です
  • やせ型の人でのデータがない:電子添文には、BMI 23未満の患者では有効性・安全性が検討されていないと書かれています
  • やせすぎのおそれ:過度の体重減少が起きた場合は、減量や中止を考えるよう書かれています
  • 救済制度の対象外になることがある:承認された使い方でない場合、医薬品副作用被害救済制度の対象にならないことがあります

妊娠中の方、妊娠している可能性のある方には投与せず、インスリン製剤を使うことも電子添文に書かれています。動物実験で胎児への影響が報告されているためです。妊娠する可能性のある方には、使用中と最後の投与から1ヵ月間の避妊の必要性が説明されます。

さらに、個人輸入や出どころのわからない製品には、偽造品や品質の問題という別のリスクもあります。

あなたも「手軽に体重を落とせるなら」と考えたことはありませんか? 体重の数字だけを追うと、体への負担が大きくなりがちです。科学的根拠に基づき、医師の管理のもとで行う治療とは分けて考えましょう。

肥満症の治療を考えている人へ伝えたい3つのこと

1. 「肥満」と「肥満症」は違う

日本肥満学会の「肥満症診療ガイドライン2022」では、肥満は「脂肪が過剰にたまり、BMIが25以上の状態」と定義されています。肥満症は、肥満に加えて高血圧・脂質異常症・2型糖尿病などの健康障害がある(または予測される)ため、医学的に減量が必要な状態です。治療の対象になるのは、医師が診断した「肥満症」です。

2. 同じ成分の肥満症治療薬がある

チルゼパチドには、肥満症の効能をもつゼップバウンドという薬があります(電子添文)。ただし、食事療法や運動療法を行っても十分な効果が得られないことが使用の条件です。同じ成分なので、消化器症状や急性膵炎など、副作用への注意点もマンジャロと共通しています。体重の減り方には個人差があります。

3. スリマルで相談できること・できないこと

スリマルは、Zoomで行う肥満症のオンライン診療です。対象は、20歳以上・BMI27以上で、医師の診断に基づく肥満症の方です。

  • 処方薬:ウゴービ・ゼップバウンド(肥満症の治療に限る)
  • 自由診療のみです。保険診療は行っておらず、費用は全額自己負担です(例:ゼップバウンド2.5mgは税込36,410円/月。料金ページより。診察料・配送料は無料)
  • 対面診療は行っていません
  • マンジャロの処方や、2型糖尿病の治療は行っていません

次に当てはまる方は対象外です。

  • 20歳未満の方
  • BMI 27未満の方(初診時)
  • 美容目的・痩身ダイエット目的の方
  • 糖尿病の薬(ビグアナイド系、SU剤、DPP-4阻害剤、SGLT2阻害剤、インスリン製剤など)を処方されている方

糖尿病の治療を受けている方は、まず主治医に相談してください。

まとめ:マンジャロの副作用で押さえておきたいことは?

  • マンジャロは2型糖尿病の治療薬で、肥満症やダイエットの薬としては承認されていない
  • 最も多い副作用は吐き気・嘔吐・下痢・便秘などの消化器症状(5%以上)
  • 重大な副作用には、低血糖・急性膵炎・胆のうの病気・アナフィラキシー・イレウスがある
  • インスリン製剤やSU剤と併用している場合は、特に低血糖に注意が必要
  • 激しい腹痛・黄疸・息苦しさ・意識の低下があれば、すぐに受診する
  • ダイエット目的での使用は承認外で、安全性が確認されていない

体重管理は、無理なく続けられることが何より大切です。食事や運動の見直しと合わせて、体質改善に取り組む視点を持ちましょう。肥満症の治療を考えている方は、ご自身が対象になるかどうかを、まず医師に相談してみてください。

参考資料 - マンジャロ皮下注 電子添文(2026年9月改訂 第11版)/PMDA - マンジャロ 電子添文(ウェブ版)/日本イーライリリー - 医薬品副作用被害救済制度/PMDA - ゼップバウンド皮下注 電子添文/PMDA - 肥満症診療ガイドライン2022/日本肥満学会

免責事項

本記事は一般的な医療情報の提供を目的としており、特定の治療効果を保証するものではありません。治療の適応は個別の診察により判断されます。効果・副作用には個人差があります。気になる症状や治療をご検討の方は、必ず医師にご相談ください。

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